JAY GRAYDON / Airplay For The Planet

このコーナーではすっかりお馴染みギタリスト、ジェイ・グレイドン93年にリリースしたプロジェクトの作品。
タイトルに”あの”「エアプレイ」を付けているという事は・・・・。

初めて聴いた時には打ち込みの音に(当時は今ほど、サンプリング技術が発達していない)少なからず拒否反応はあったのだが、それを補ってなお余りあるジェイの才能に惚れ込んでしまい、すっかり虜になってしまった。
楽曲の出来も素晴らしい。
所謂「典型的なAORサウンド」とは違い、あくまでもジェイ流のポップ・ロック・アルバムと言えばよいのだろうか。

ギター1つとってみても、80年代の「悪しきエアーサウンド」から脱却、ディストーションも歪みすぎない滑らかなサウンド、トレードマークのワイアー・クワイアーも健在である。

曲によってヴォーカリストも変えているので、その辺りは作品のイメージを大事にしているのだろう。
①WALK THE FIREではジョセフ・ウィリアムス(ex.TOTO)と共作、随所に彼らしい”節”を聴かせてくれる。
続く②SHE JUST CAN’T MAKE UP HER MINDはビル・チャンプリン(ex.CHICAGO)をフィーチャーした粘っこいサウンドが特徴の楽曲だ。
本当にこの人のヴォーカルは男臭くてカッコイイ。
④にはなんと13年の時を経て、そのビルが歌う”オリジナル・ヴァージョンの”AFTER THE LOVE IS GONE。
これはもうファンにはたまらないであろう。
⑤はジャジーなイントロが印象的なシャーウッド・ボールが歌う(彼はギター、ベース弦でお馴染みアーニー・ボールの息子)HOLDIN’ ON TO LOVE。
⑦はウォーレン・ウィービーがヴォーカルをとるROXANN。
この曲のソロは後に作る教則ビデオでも紹介しているぐらい非常によく錬られたフレーズが目白押しだ。
最後に持ってきた⑫AFTER THE LOVE IS GONEのインスト・ヴァージョンは流れからすると、ちょっと余計だったか。

参加メンバーはジョセフ、ビル、シャーウッド、ウォーレンの他、盟友デヴィッド・フォスター、新星ビル・キャントス(K)、安室奈美恵などでもバックを務めるカラパナのケンジ・サノ(B)等。

タイトルにも含まれるエアプレイを彷彿されるのは言わずもがな、張本人であるジェイ自身が”それらしい”プレイと楽曲を創れば、これぐらいのサウンドに仕上がるのは、ある意味当然のように思える。
もちろん高いレベルでの話だがーーーー。

84点