様々なジャンルを上手くブレンドして見事に消化(昇華)しているサウンドというのは好きになることが多い。
ジャンルで言ってもAORやフュージョン(クロスオーヴァー)などは、その最もたる例。
そういう意味では本日ご紹介する本作はソウルから見てもソフト・ロックから見ても実に”美味しい”作品である事に間違いない。
Contents
ジェリー・ロスについて
一般的にボビー・ヘブもアルバム表題曲で一説によれば3000ものカバーがあると言われている文字通り歴史的名曲の①Sunnyを生み出した本作もソウルの名盤として語り継がれているが、なぜ「ソフト・ロック」なのか。
それはプロデュースがジェリー・ロスであることに尽きる。
彼もまたソフト・ロック界の最重要人物の一人である。
ソウルの手本となるモータウン(洗練されたソウル・ミュージックとして南部と異なるというのがポイント)とMORポップスとの融合をずっと試みてきた人であり、彼の地元”フィラデルフィア”で旋風を巻き起こし、後々「フィリー・ソウル」と呼ばれるソウルというジャンルの中で「1ジャンル」を担うまでに繋がってゆく。
先日ご紹介した白人黒人混成のポップ・ソウル・グループ、ジェイ&ザ・テクニークスもジェリーが手掛けた。
そんなジェリー・ロスの下でボビー・ヘブが1966年リリースしたのが本作。
Sunnyという楽曲の存在がとてつもなく大き過ぎて、なかなかアルバム全体を通して語られることが少ない。
故にどうしても偏ってしまうのだが、この1曲のみを聴くだけでもこのアルバムの購入価値はあるとも言えるだろう。
他に注目したいのはバリー・マン&シンシア・ワイル作の⑤Good Good Lovin’で、デモの影響なのか、歌声はバリー・マン本人に似ている気がする。
しかし、Sunnyの前ではさすがにトップ・リコメンドに推す事は厳しい。
自身でセルフカバー「Sunny ’76」を発表。
80点
データ
1966年:アメリカ(Philips – PHM 200-212)
プロデューサー:ジェリー・ロス
1. Sunny
2. Where Are You
3. Got You On My Mind
4. Yes Or No Or Maybe Not
5. Good Good Lovin’
6. Love Love Love
7. A Satisfied Mind
8. You Don’t Know What You Got Until You Lose It
9. I Am Your Man
10. Crazy Baby
11. Bread
12. For You
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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