限りなくAORに近いソウル系アーティストであり、プロデューサーでもあるアル・ジョンソン。
80年発表という事もあってか、この辺りはソウルとAORがクロスオーバーしている時期でもあるので特別な線引きは無用である。
Contents
サウンドについて
アルバムはタイトル曲の①I’m Back For Moreで幕を開ける。
ド頭から熱く歌い上げるジーン・カーンとのデュエット曲とはなかなか珍しい。
このノリの良いAOR仕立ての曲はサンプリング・ネタとしても有名である。
それにしても、このアルの歌声というのはかなり耳に残る。
決してひとクセあったりパワフルな声量の持ち主ではないのだが、バックのオケのおかげもあるせいか、かなり前面に出ている。
16ビートを基本とするビートにホーンセクション、やストリングスが絡み、加えてBGVを務めるザ・ジョーンズ・ガールズが実に効いていると思う。
④School Of The Grooveではドラムが8ビートになったと思いきや、小刻みな16ビートを奏でる単音ギターが左右でグイグイと楽曲を引っ張る。
⑤I’ve Got My Second Wind、⑥Tonight’s The Night For Loveなどはテンポからいっても典型的なAORそのもので、続く⑦You Are My Personal Angelはエレピとデヴィッド・T・ウォーカー風のギターが美しいソウル・バラード。
ラストを飾る⑨Peacefulは78年にインディーズで発表したアルバムのタイトル曲。
語りから始まる所などもムードがあってカッコイイの一言。
このアルバムは全体的にかなり粒揃いな曲が揃っており、ジャンル的にもナイト・フライトやブレイクウォーターのようにソウルファンのみならず、AORファンにも充分アピール出来る作品である事は間違いない。
捨て曲全く無しというのも好印象。
92点
データ
1980年:アメリカ(Columbia – JC 36266)
プロデューサー:ノーマン・コナーズ
1. I’m Back For More
2. Saved By The Bell
3. You’re A Different Lady
4. School Of The Groove
5. I’ve Got My Second Wind
6. Tonight’s The Night For Love
7. You Are My Personal Angel
8. Peaceful
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