まさかエリック・クラプトンをここで取り上げるとは思ってもみなかったのだが、とある方がきっかけで聴いたアルバム。
改めて聴いてみると、力感の無いリラックスしたサウンドは耳に心地よく、ジャケットの雰囲気も良く合っている(ジャケットに写る家は実際にレコーディング時にクラプトンが住んでいたようだ)
気心の知れた者同士で結成したデレク・アンド・ザ・ドミノス『Layla and Other Assorted Love Songs』を発表後、ドラッグ問題を経てクラプトンの復活をアピールした1枚は全米1位を獲得。
古くはヤードバーズやクリームでのロックンロール、サイケなど時代によってスタイルは異なるが、その根底には必ずブルースがあり、ソロ転向後もスワンプ・ロック、後に発表したアルバム『Unplugged』のようなアコースティックサウンドでも成功を収めたが、そのスタイルは現在も変わらない。
ギタリストとして世界屈指の影響力を持つクラプトンだが、デレク・アンド・ザ・ドミノス同様バンドメンバーの1人として機能するようにアンサンブル上心がけているようなプレイが多く、そいう意味では派手さが無いので、純粋なクラプトン・ファンからは物足りなく写るかも知れないが、この落ち着きこそAORやウエストコースト・サウンドが好きな方にはオススメできるポイントだと思う。
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トップ・リコメンド
トップ・リコメンドとしてはボブ・マーリーのカヴァーとして有名な⑤I Shot The Sheriffということになると思うが、ここはやはりAOR視点での楽しみ方としてアルバム全体での鑑賞をオススメしたい。
確かにレゲエの上手く取り入れた点や、アレンジ、曲そのもの良さも含めて素晴らしい曲なのは間違いないが、アルバムを通してその1曲だけが突出しているのではなく、全体に馴染んでいるからだ。
バンドのメンバーはデレク・アンド・ザ・ドミノス時代から亡くなるまでバックで弾き続けたカール・レイドル (B)や、ジョージ・テリー(G)、ジェイミー・オールディカー 、アル・ジャクソン・ジュニア(Dr)ディック・シムズ (K)が務めた。
AORファンとしては映画『サタデイ・ナイト・フィーバー』のサウンドトラック収録曲が含まれた1978年作『Night Flight』やリー・リトナー、エリック・カルメンが参加した『YVONNE』などを発表したハワイ出身のシンガー、イヴォンヌ・エリマンが参加しているところはトピック。
バッキング・ボーカルとしてかなり印象的で随所に良い仕事をしている。
プロデュースはR&B、ソウル、ジャズからロックまで幅広く担当し、機材知識も豊富なレコーディング・エンジニアとしても実績を持つトム・ダウド。
前述のクリームやデレク・アンド・ザ・ドミノスもトム・ダウド絡みだ。
バックに信頼できる実力者を置いたこともアルバムのカラーに大きく影響を与えたように思う。
ロック・ギタリストとしてエゴイスティックな1枚ではないので、偏見なく聴いてほしい。
AOR、ウエストコースト・ロック・ファンにアピールするはず・・・・。
73点
データ
1974年:アメリカ(RSO – SO 4801)
プロデューサー:トム・ダウド
1. Motherless Children
2. Give Me Strength
3. Willie And The Hand Jive
4. Get Ready
5. I Shot The Sheriff
6. I Can’t Hold Out
7. Please Be With Me
8. Let It Grow
9. Steady Rollin’ Man
10. Mainline Florida
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