あの山下達郎氏もフェイヴァリットに挙げるグループ、ザ・ラスカルズ。
英国のアヴェレージ・ホワイト・バンドのバンドのように白人グループにして黒人にも認められたR&B、ブルー・アイド・ソウル・グループである。
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ストーリー
そのラスカルズでヴォーカルを取っていたのが本作の主人公フェリックス・キャバリエで、ソロの3作品目にあたる。
そもそもラスカルズというのは60年代から活動していたグループで、当初はザ・ヤング・ラスカルズを名乗っていた。
Good Lovin’、Groovin’を始めとして、68年にはPeople Got To Be Freeというナンバーワン・ヒットを生み出す。
ちなみにこのバンド、72年の解散直前にはギターにバジー・フェイトン、ベースにロバート・ポップウェルが在籍したグループとしても知られている。
グループ時代にはヒット・チャートに10数曲を送り込んでいたバンドではあったものの、フェリックスのソロ活動としての結果は決して満足のいくものではなく、この作品に対する決意は相当なものだっただろう。
ラスカルズ時代のPeople Got To Be Freeをもう一度セルフ・カバーするという気合いの入れようだ。
元々のソウルフルなフィールは若干影を潜め、AORファンにはストライク・ゾーンの軽い仕上がり。
このあくまでも”クド過ぎず””重過ぎず””アツ過ぎず”という所が丁度良く納まった恰好だ。
当時の流行であるディスコ・ビートも取り入れているが、コテコテにはなっていない。
参加メンバー
後期ラスカルズ時代のギタリスト、バジー・フェイトンも参加しており、その他にはハイラム・ブロック(G)、ウィル・リー、マーカス・ミラー(B)、スティーヴ・ジョーダン(Dr)、ランディ・ブレッカー(F.Horn)などNYのS級ミュージシャンがズラリ。
間違っても正反対の西海岸では出せないサウンドである。
81点
データ
1979年:アメリカ(Epic – JE 35990)
プロデューサー:フェリックス・キャヴァリエ、チェンギ・ヤルトカヤ
1. Good To Have Love Back
2. Only A Lonely Heart Sees
3. All Or Nothing
4. Castles In The Air
5. People Got To Be Free
6. Dancin’ The Night Away
7. Love Is The First Day Of Spring
8. Outside Your Window
9. Don’t Hold Back Your Love
10. You Turned Me Around
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