フランキー・ヴァリといえば、フォー・シーズンズのメンバーとして活躍した時代、ソロではスプリームス、テンプテーションズからボーイズ・タウン・ギャング、ペット・ショップ・ボーイズなど数多くのカヴァー曲を残し歴史的名曲とも言える「Can’t Take My Eyes Off You(邦題:君の瞳に恋してる)」を歌ったシンガーとして有名だ。
ブリティッシュ・インヴェイジョンと呼ばれたブームがアメリカを席巻した時代、ビーチ・ボーイズと共に60年代のアメリカン・ポップス・シーンを引っ張っていたフォー・シーズンズ時代はソフト・ロック・ファンにアピールする作品を輩出しているが、ソロ作品ではより洗練されたサウンドを聴かせてくれる。
フランキー・ヴァリの70年代以降の作品は特にハズレがなく、AOR/MORファンには堪らない作品が並ぶので、どれもオススメと断言できる。
ニューヨークの一流ミュージシャンをバックに従え、作曲からアレンジまで抜かりないクオリティ。
本作では特にフォー・シーズンズ時代の盟友ボブ・ゴーディオ(先述したCan’t Take My Eyes Off Youも彼の作品)と、シンガー・ソングライター、プロデューサーとしてマイケル・ジャクソン、ロバータ・フラック、レスリー・ゴーアの作品に参加するボブ・クリューの2人を軸に構成されている。
フランキー・ヴァリの声は非常に独特で、少し鼻にかかったような感じでファルセットを得意としていた。
男性ヴォーカリストとして声域も広く、伸びやかな高音が魅力的。歌も上手く、歌い上げても嫌みに聴こえないスタイルは音数の多いバックに負けることはない。
Contents
トップ・リコメンド
全米1位を記録した⑥My Eyes Adored You、続く⑦In My Eyesはボブ・クリューとソフト・ヴォイスなSSW、ケニー・ノーランの共作とAORファンなら色めき立つ事間違いなし。
アルバムの冒頭を飾る①I Got Love For You,Rubyからして、この作品はポップスとして間違いなく良い作品であることを保証してくれるようなメロウ・チューン。
他にもイントロから泣ける③He Sure Blessed Youや女性BGVが高揚感を誘う⑤I Can’t Live a Dream、フォー・シーズンズではあり得なかったであろう、ファンキー・ディスコ・チューン⑧Swearin’ To Godで締めるなど、最初から最後まで飽きさせない、捨て曲なしのアルバム。
現代にも通じるサウンド・プロダクションからポップス・アルバムとしては、理想形と言える。
参加メンバー
リック・マロッタ、ジム・ケルトナー(Dr)、チャック・レイニー、ゴードン・エドワーズ(B)、ラリー・カールトン、エリオット・ランドール(G)、ヴィクター・フェルドマン(Per)など超有名どころを中心に曲毎に使い分け、なんと総勢40名以上のミュージシャンが参加。
サポートするスタッフの力がこれほど大きいと、楽曲のクオリティも当然上がるのは納得できる。
きちっと整理されたオーケストラ・アレンジをバックにゴージャスな音使いが如何にも東海岸らしい「ニューヨーク・ポップスの金字塔」と呼ばれるのは伊達じゃない。
96点
データ
1975年:アメリカ(Private Stock – PS 2000)
プロデューサー:ボブ・クリュー、ボブ・ゴーディオ
1.I Got Love For You, Ruby
2.Why
3.He Sure Blessed You
4.Waking Up To Love
5.I Can’t Live A Dream
6.My Eyes Adored You
7.In My Eyes
8.Swearin’ To God
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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