故人となった今なお、ハワイで愛され続けるポップス・シンガー、ロイヤル・ガーナー。
AORやソウル関係のガイド本には掲載されていないが、他のアルバムと比べても遜色はない。
遜色はないなんて言ってしまうと、平均的な内容かと思われるかも知れないが、これがなかなか侮れず。。。。
いや、むしろその辺の作品よりもAOR/フリー・ソウル指数が恐ろしく高いのだ。
本作を聴いて、すっかり虜になってしまった要因は1,2にも彼女の歌声が非常に魅力的だからに他ならない。
やさしく綺麗で高音にも無理が無く、伸びやか。
ソウル・ディーヴァのような熱いシャウトなどはなく、歌い上げ系。
Contents
聴きどころ
まずタイトル曲①Island Feelingsとソウル・ファンにはお馴染みのスウェイ・ビートがエモーションズを彷彿させる②Shave Ice、この2曲を聴けば、作品が”当たり”である事は予測出来る。
素晴らしい楽曲だ。
で、ド頭が良すぎると却って後に控える楽曲のハードルが高くなるものだが、このアルバムに限ってそれはない。
続く③One In Love以降はコンテンポラリー・ミュージックの目白押し。
惜しげもなく1枚のアルバムに、よくこれだけクオリティーの高い作品が収録出来たものかと思うと、ただただ驚いてしまう。
個人的にはあのシーウィンドに勝るとも劣らない出来栄えだと思う。
まさに大人の為のポップス。
ハワイアン・コンテポラリーの最高峰作品を聴かずしてハワイアンAORは語れず。
あくまでも上品且つお洒落に、落ち着いたポップスが好きな方はきっと気に入るはず。
一度サガワに騙されてみて下さい。
ただ、アナログ起こしの音質は改善の余地あり。
こういった繊細な作品だからこそ、特に愛情を持って接して頂きたいものである。
97点
データ
1982年:アメリカ(Paradise Productions – SLP 842)
プロデューサー:
1. Island Feelings
2. Shave Ice
3. One In Love
4. Brothers And Sisters Of The Symphony
5. Broken Wing
6. Ocean Blue
7. Love Making Love
8. Mokihana Lullabye
9. Sweet Bye ‘N Bye
10. (This Ocean’s) Far Too Wide
11. Roses For Mama
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