1970年代に流行ったウエスト・コースト・サウンドの中でも、取り分けリンダ・ロンシュタットとの繋がりが深いアンドリュー・ゴールドの2n dアルバム。
リンダといえば、ウエスト・コースト随一の出世頭で、その枠だけに留まらず、ポップスやジャズを始め、自身のルーツでもあるカントリーなども歌いこなす、まさにウエスト・コースト・サウンドの歌姫とも言える活躍ぶり。
そのリンダが立て続けに発表した『Heart Like A Wheel 』(1974年発表、全米1位)『Prisoner In Disguise』(1975年発表、全米4位)『Hasten Down The Wind』(1976年発表、全米3位)といった全盛期の幕開け的作品でバック・ミュージシャンの中心的存在だったのが、アンドリュー・ゴールドというわけである。
Contents
参加メンバー
ヴォーカル以外にギターもピアノもこなし、自ら作曲もするというSSWスタイルだが、このウエスト・コーストというファミリーの様に繋がっている、お馴染みの参加メンバーが素晴らしい。
ラス・カンケル(Dr)、ケニー・エドワーズ(B)、ワディー・ワクテル、ダニー・コーチマー(G)、ブロック・ウォルシュ、リンダ・ロンシュタット、JD・サウザー、カーラ・ボノフ、カーリー・サイモン(BGV)
サウンドについて
当時のアメリカという国に対し、どこか息苦しさを感じ、鬱屈とした精神を表現したイーグルスに対して我々日本人が西海岸をイメージする「明るく開放的な」というワードをアンドリュー・ゴールドは体現している気がする。
歪んだエレクトリック・ギターに乾いたアコースティック・ギターとピアノをバックにコーラス・ワークが乗るウエストコーストの定番とも言えるサウンドが実に気持ちいい。
しかし、ひたすらハード・ロック的に押し通すわけでなく、しっかりとピアノ・バラードなどもあることが純粋なロック・サウンドとは異なる。
ジャクソン・ブラウンやイーグルスが好きで、もう一歩踏み込んで他のミュージシャンを知りたい方にオススメ。
トップ・リコメンド
トップ・リコメンドは全米7位に輝き、アンドリュー・ゴールドの名を世間に知らしめた⑦Lonely Boy
80点
データ
1976年:アメリカ(Asylum Records – 7E-1086)
プロデューサー:ピーター・アッシャー
1. Hope You Feel Good
2. Passing Thing
3. Do Wah Diddy
4. Learning The Game
5. Angel Woman
6. Must Be Crazy
7. Lonely Boy
8. Firefly
9. Stay
10. Go Back Home Again
11. One Of Them Is Me
コメント