AORとソウル、さらにはアース・ウィンド&ファイアーやフィリーソウル・マナーを踏襲した人力ディスコ・スタイルは自分自身のベースや作曲、アレンジにまで深く影響を受けたアヴェレイジ・ホワイト・バンドの魅力が存分に味わえる名盤。
ブラック・フィーリングがタップリでも決してクドくなり過ぎないのはイギリス白人集団だからなのか。
Contents
サウンドについて
デビュー時から本場アメリカのバンド顔負けのファンキー・サウンドを聴かせてくれていたAWBだが、ヘイミッシュ・スチュアートとアラン・ゴーリーのツイン・ヴォーカルを巧みに使い分け、ファンクほどヘヴィにならない軽く爽やかなサウンドが武器であった。
そのサウンドが80年発表の本作で一気に花開く。
大物デヴィッド・フォスターをプロデューサーに迎え、ソウル&ファンクのアーシーなサウンドから、お洒落で洗練された都会的要素を上手くブレンド。
これでもかと言わんばかりのAORファンにはお馴染み過ぎるフォスター・サウンド全開な所が時代を感じさせるが、それでもアルバムのトータル・バランスは素晴らしく、AOR的観点で見た場合、彼等の最高傑作は本作だと言い切れる。
聴きどころ
①Our time has comeは当時流行った典型的なAORサウンドであるし、続く②For you, for loveはAOR随一の名曲After the love is goneと同じアイディアを持ったファンキー・バラード。
③Let’s go round againは4つ打ちのキックにストリングスとブラスが華やかさを彩る古き良きスタイルでフロア定番のディスコ・クラシックと化した。
未だにライブでも終盤にプレイされる名曲だ。
これに続くのが④Whatcha’ gonna do for me。
ヘイミッシュ・スチュアートとネッド・ドヒニーの共作でチャカ・カーンもカバーした、こちらも名曲である。
⑤Into The Nightは如何にもAWBらしいサックスの魅力を前面に押し出したインスト・ナンバー。
代表曲Pick up the piecesにも言える事だが、彼等の創り上げるインストは一聴して「AWBだ」と分かる独特のメロディ・ラインが含まれている事が多いのも特徴。
歌もの良し、インスト良し、バランスも取れているとなると数あるAORの名盤の中でも、かなり上位に来る出来ではないだろうか。
近年発売されたリイシュー盤ボーナス・トラックには知る人ぞ知るTOTOがデビューするきっかけとなった作品「Miss sun」も収録されているので、こちらをオススメしたい。
93点
データ
1980年:アメリカ(Arista – AL 9523)
プロデューサー:デヴィッド・フォスター
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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