英スワンプ・シーンから路線変更し、ソフィスティケイトされたAORを聴かせてくれるギタリストの6作目で1983年発表。
正直に告白すると、私のリストには無かったので、全くのノーマークだったブリティッシュ・ブルー・アイド・ソウル推しの1枚。
キャリアのスタートは1960年代からだが、70年代よりソロ活動をスタートする一方でセッション・ミュージシャンとして多数参加。
初期アルバムではイギリス人らしく、アコースティックなトラッド、ゴスペル、R&Bなどからの影響が垣間見れ、名手と名高いスライド・ギターを武器に渋い大人のロックを聴かせてくれる。
ジョージ・ハリスンをはじめとするアップルのバック・アップを受けたジャッキー・ロマックスのアルバムや、彼が在籍したバンド、バジャーのアルバムにもスライド・ギターで参加したことがある。
セカンド・アルバムでは帯に堂々と「UKホワイト・ソウルの最高峰」と明記されていたので、期待を寄せずにはいられなかったが、それ以上に素晴らしいと思ったのが本作。
Contents
聴きどころ
トピックとしてよく言われるのはブラス・アレンジにゴンザレスのスティーヴ・グレゴリーを迎えていることからもよく分かる通り、それまでのアメリカ南部のアーシーなロック・サウンド路線から華やかなブラスを活かしたサウンドへシフトしている点である。
ゴンザレスといえば、AOR界隈ではファンキー&メロウなサウンドを聴かせてくれるイギリスのファンク・バンドとして名が通っていて、AORファンのみならず、ソウル、フリーソウル/レア・グルーヴ・ファンからも支持を受けているバンドだ。
トップ・リコメンド
タイトル曲①Pass It Onからブライトな音色のピアノに心地良いグルーヴ感のカッティング・ギター、軽快なブラス・セクションが絡み、好盤を予感させる雰囲気大。
この曲をトップ・リコメンドにも推したい。
ギタリストでいながら、自身のギターを前面に押し出すような事はせず、ピアノやブラスなどを配置する事でバッキングのパワー・バランスを上手く取っている点が、このアルバムがAORらしく仕上がっている一番の要因である。
また、ヴォーカルも安定して聴けるので、先ほど挙げたバッキングのバランスの良さも相まって気軽に聴けるのもポイントが高い。
熱心なクリスチャンらしく、80年代からはCCMシーンに活動路線を変える事となる。
参加メンバー
デイヴ・チャールズ、ヘンリー・スピネッティ(Dr)、ジョン・デヴィッド、デイヴ・マーキー(B)、ピート・ウイングフィールド (K) 、ピート・トーマス(Horn)等。
84点
データ
1983年:イギリス(Chapel Lane – CLS 8012)
プロデューサー:ブリン・ハワース
01. Pass It On
02. Never Give Up On Love
03. Come Away
04. Think For Yourself
05. Perfect Love
06. Cure
07. Peace And Understanding
08. Looking Through Different Eyes
09. Come Over To My Place
10. Fear God
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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