ロンドンで結成されたフォークロック・バンドを母体に祖国アメリカに戻って新たなグループを結成してできたのが国の名前をそのまま付けたアメリカ。
あのニール・ヤングの名盤『Harvest』を抜いて全米1位獲得の「Horse With No Name(邦題:名前のない馬)」でお馴染みのグループである。
日本でもヒットした曲なので、ギター・キッズでコピーした方も多いのではないだろうか。
3人の美しいハーモニーとアコースティック・サウンドが心地好く、次作『Homecoming』もロック・クラシックの「Ventura Highway」を生み落とした名盤。
ウェスト・コースト・サウンドの人気に一役買っている。
ダン・ピークはアメリカを1977年に脱退し、ソロ・アルバムを発表した作品が本作。
アメリカ時代同様、アコースティックなサウンドはもちろん、もう少し洗練されたロックン・ロールからバラード、カントリーまで清涼感抜群のAORとして捉えることのできる作品に仕上がった。
プロデュースはクリス・クリスチャンが務めている。
ということは、言わずもがな本作はウェスト・コースト・サウンドが主体となった”CCM”(コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック)の1枚だ。
もっとも、出てくるのはCCM特有の宗教色が強い歌詞やサウンドではなく、あくまでも爽やかなポップス・サウンド。
起用ミュージシャンも豪華でハル・ブレイン、マイク・ボッツ(Dr)、デヴィッド・ハンゲイト(B)、ジェイ・グレイドン(G)、スティーヴ・ポーカロ、マイケル・オマーティアン、ジェイ・ワインディング(K)等L.A.では新旧お馴染みの顔ぶれ。
Contents
トップ・リコメンド
1曲目の①All Things Are Possibleを聴いていただきたい。アコースティック・ピアノと駆け上がりを多用したストリングスとダンの高音が絡む美しい曲だ。
アルバムのリード・トラックと思って差し支えないだろう。
続く②Divine Ladyはサックスを全面にフィーチャーしたアルバム中、最もAORらしい1曲。③Love Was Just Another Wordはアコースティック・ギター、スライド・ギターをフィーチャーしているが、作者はクリスクリスチャンとスティーヴ・キプナー。
⑤One Wayは当時流行ったスタイルのポップ・ロックサウンド。西海岸らしいサウンドとも言える。スティーヴ・ポーカロのシンセ・サウンドが色濃い⑥Ready For Love、王道のカントリー・サウンドの⑨Hometown、再びサックスをフィーチャーしながらも跳ねるグルーヴが気持ちいい⑪ I Have To Say Goodbyeと、アルバムを通してのサウンドはヴァラエティ豊かだが、バラツキはなく、しっかりとまとまっている印象。
聴き逃せない好盤だ。
84点
データ
1979年:アメリカ(MCA Songbird – MCA-3187)
プロデューサー:クリス・クリスチャン
1. All Things Are Possible
2. Divine Lady
3. Love Was Just Another Word
4. He’s All That’s Right
5. One Way
6. Ready For Love
7. Lighthouse
8. Forgive Me, Forgive You
9. Hometown
10. You’re My Savior
11. I Have To Say Goodbye
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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