この名前を見てすぐにピンと来る方は、なかなかのアメリカンポップスファンであろう。
「Oh!Carol」を始めとして数々のヒット曲を生み、日本では機動戦士Zガンダムの主題歌を手掛けたニール・セダカの娘、デラ・セダカである。
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サウンドについて
本作は82年に発表された作品でプロデュースはデヴィッド・フォスター。
ギタリストにはマイケル・ランドゥ、スティーヴ・ルカサー、ジェイ・グレイドンとL.A.を代表するロック系セッション・ギタリストの揃い踏みという珍しい作品である。
そこにペイジスのBGVが絡むというAORファンにはニンマリとしてしまう仕掛けが用意されている他、そのBGVには、なんとブライアン・アダムスも参加。
デラのキャラクターがいまや死語となった「カワイ子ちゃん」タイプでオタクファンに媚びたようなタイトルといい、そのブリブリな路線が好きな人には堪らないだろう。(同姓には思いっきり嫌われそうだが:苦笑)
サウンドは如何にもL.A.産といった感じで①HUGGIN’、③THE REAL ME、④KEEP ME IN LOVE WITH YOU辺りのルーク、ランドゥ大活躍の楽曲では爽快で気持ちよく聴かせてくれ、一方で②JUST SAY I LOVE YOU、⑤GOODBYEや唯一の喜多郎プロデュース作で「竹取物語」主題歌となった⑨ANGEL QUEENでは大人っぽく歌い上げる。
アルバムタイトル曲である⑥I’M YOUR GIRL FRIENDもハモりギターが炸裂、大袈裟なイントロがカッコイイ。
デラのキュートなルックスとキャラが前面に出ているので敬遠されがちだが、パーフェクトな人選のギタリスト達のプレイはぜひ聴いておきたい。
その後、日本でも一時流行る事になる女の子ヴォーカルを擁したデジタル・ロック系バンドの原型が垣間見える。
90年代に入り、デラはなんとジャズ・シンガーに転身した。
82点
データ
1982年:日本(Canyon International – C28Y0022)
プロデューサー:デヴィッド・フォスター
1. Huggin’
2. Just Say I Love You
3. The Real Me
4. Keep Me In Love With You
5. Goodbye
6. I’m Your Girl Friend
7. Someday
8. Try To See It My Way
9. Angel Queen
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