AORが流行った年代(1976〜1983ぐらい)からは外れた時代に生み落とされた1枚。
押しも押されもせぬ大プロデューサーになったデヴィッド・フォスターのソロ名義による作品で1990年発表。
AORの金字塔とも言うべき、一家に1枚!と強く推したい超名盤作品であるエアプレイの『AIRPLAY』を1980年に発表。
70年代からプレイヤー、アレンジャー、プロデューサーとして数々の作品に携わってきたが後の83年になってようやく初ソロ・デビュー。
本作を発表するまで何枚かアルバムを発表しているが、それまではポップなインストを中心に自身の楽曲を集めた作品が多かった(故にAOR=「フォスター・プロデュースのアルバム」を期待すると完全に肩透かしをくらうので注意!)。
だが、ここではフォスター自身が昔のように一人のプレイヤーとしてバックに回り、曲毎にシンガーを変える徹底ぶりで、純粋なヴォーカル・アルバムとして楽しめる作品になっている。
Contents
サウンドについて
中身は「80年代を経て当時流行った音」満載で今聴くとリヴァーブ(エコー)感だったり、所々出てくる打ち込みのドラム・サウンド(生ドラムであってもスネアにリヴァーブがたっぷりで打ち込み風なサウンド)が少々辛い。
だが、ここで注目したいのが起用されたシンガー達。
本作に参加しているのはブライアン・アダムス、ヘイミッシュ・スチュアート(アヴェレージ・ホワイト・バンド)、ナタリー・コール、ウォーレン・ウィービー、ジェフ・ぺシェット、マイク・レノといずれもフォスターお気に入りシンガーである。
参加メンバー
主だった有名プレイヤーはパウリーニョ・ダ・コスタ(Per)、ポール・ジャクソンJr.、マイケル・ランドゥ、ディーン・パークス、スティーヴ・ルカサー(G)、トム・キーン、ビル・メイヤーズ、グレッグ・フィリンゲインズ、マイケル・ボディッカー(K)、ネイザン・イースト(B)、スティーヴ・ガッド、ジョン・ロビンソン、ヴィニー・カリウタ、ナイジェル・オルソン(Dr)、ブライアン・アダムス、ビル・チャンプリン、タマラ・チャンプリン、ティモシー・B・シュミット(BGV)等、名前を挙げるだけで溜息が出るほど豪華。
作曲にはザ・ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンの名前も確認できる。
まさにバブルな時代だからこそ成せる顔ぶれで、今では不可能に近いだろう。
ヴォーカルを曲毎に変える事も、超一流プレイヤーで固める事も、こんな贅沢な作品が作れるのはクインシー・ジョーンズかデヴィッド・フォスターでなければ作れない。
繰り返しになるが、これが打ち込みサウンドでなく生楽器のみのサウンド・プロダクションだったら・・・今より10点プラスしてオススメ。
82点
データ
1990年:アメリカ(Atlantic – 7 82161-2)
プロデューサー:デヴィッド・フォスター、ウンベルト・ガティカ
1. River Of Love
2. Walk Away
3. This Must Be Love
4. Is There A Chance
5. Freedom
6. Grown-Up Christmas List
7. You’re The Voice
8. Living For The Moment
9. All I Ever Needed
10. One Step Closer
11. Inside You
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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