夏に聴きたいのはAORだけではない。
夏だ、海だ、タツローだ!でお馴染み、山下達郎さんも良いし、定番TUBEでも良い。
そして本日の1枚のようなインストを主とするフュージョンにも”夏アルバム”は多数存在する。
ザ・スクェアは以前から一番好きなジャパニーズ・フュージョン・バンドであったのだが、それはザ・スクェアから「T−スクェア」に改名以降のアルバムを愛聴していたからである。
そもそも初期の作品は廉価版、所謂Q盤でしか見かける事もなく、聴きたくても聴けなかった。
そして満を持して聴いたこのザ・スクェアのデビュー・アルバムは、それまでイメージしていた”スクェア・サウンド”を大きく覆すほどの内容であった。(デビュー・アルバムなので逆に、こちらが元々のサウンドなのだが)
Contents
サウンドについて
比較的フュージョン界の中にあってもロックなバンドというイメージ(意外にも歪んだギターで他のパートとのユニゾン、トゥッティを多用し、曲構成がカッチリしている印象)だったのだが、ここで聴かれるサウンドはかなりファンキー&グルーヴィー。
クリーンなカッティングが気持ち良く、デヴィッド・T・ウォーカーを彷彿するようなフレーズも飛び出してくる。
また時代的に、当時トレンドになりつつあったシンセを積極的に導入し、新時代の電子ジャズといった所だろうか。
これが平均年齢20代前半のバンドかと思うと格の違いを感じずにはいられない。
特に現在の音楽業界、バンド事情を考えればなおさらである。
聴きどころ
③THE NUMBER、④FUTURE FLYのギター・カッティングやグルーヴィーなリズムはカッコイイ。
⑤I Won’t Last A Day Without Youはカーペンターズのカバーでも広く知られるロジャー・ニコルス&ポール・ウィリアムスのコンビによる名曲。
⑥BEFORE IT’S GON TOO FARなどサンバのリズムが気持ちよく、やはり夏・海を連想させる。
お姉様のおパンツ全開裏ジャケといきなり飛び出てくるパーカッション・シンセには驚くので、気を付けるように。
80点
データ
1978年:日本(CBS/SONY 25AP 1117)
プロデューサー:伊藤八十八
1 A Feel Deep Inside
2. Lucky Summer Lady
3. The Number
4. Future Fly
5. I Won’t Last A Day Without You
6. Before It’s Gone Too Far
コメント