AZTECA / AZTECA

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Sagaworld Remaster CD Review
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ラテン・ロックの雄と言えばカルロス・サンタナ率いるサンタナ。
AOR的観点で言えば以前にもご紹介した事がある、カルロス・サンタナの実弟ホルヘ・サンタナ。

Contents

サウンドについて

72年に発表された、このアステカこそラテン・ロック、ファンクの神髄。
初期サンタナのメンバーであるコーク・エスコヴェートを中心に結成された西海岸ベイエリアの大所帯グループで、ロックは元よりソウル、ファンク、ジャズをミックス、中南米の要素をたっぷりと効かせた名盤である。

 

サンタナもそうだが、この中南米色が前面に出た楽曲達は様々な要素が組み合わせて出来た集合体であり、目まぐるしい展開はプログレ的でさえある。
また歌モノでは哀愁を帯びた歌声を聴かせてくれる。
そうかと思えばワウを踏んだギターにシャープなブラス・セクションが絡むという、ファンク・バンド顔負けのアレンジや歪んだ熱いギター・ソロなどもあるという、かなり面白い楽曲が揃っている。

 

主立った参加メンバーは帝王マイルス・デイヴィスと共演経験のあるレニー・ホワイト(Dr)、そのレニーと後にヘッドハンターズで活躍する事になるポール・ジャクソン(B)、そしてAOR的観点から絶対外せないのが、ソロでも好盤を多く生み出しているジェイムズ・ヴィンセント(G)、メジャーな所ではジャーニーのニール・ショーンの顔も見える。

 

この中南米音楽の集合体は今で言う「ミクスチャー」のハシリといっても良いだろう。
歌詞も英語だけでなくスペイン語でも歌われており、彼等が影響された文化が色濃く垣間見られる。
中南米、南米の楽曲というのは我々日本人が思っている以上にパーカッションというパート(打楽器全般)を重要視しており、その地位はこちらでいう上モノ楽器(ピアノやギター)と同じぐらいと思って頂いても良いだろう。
中心人物のコークを軸としたパーカッションにブラス・セクション、さらに先程挙げたリズム隊のガチンコでバトルするかのような楽曲はまさに「聴き物」だ。
ハイテンションで熱いバトルをぜひ体感して頂きたい。
たまには一風変わってこういう音楽もグッと心に入ってくるはず。

 

85点

 

データ

1972年:アメリカ(Columbia ‎– KC 31776)

プロデューサー:アステカ、コーク・エスコヴェート

1. La Piedra Del Sol
2. Mamita Linda
3. Ain’t Got No Special Woman
4. Empty Prophet
5. Can’t Take The Funk Out Of Me
6. Peace Everybody
7. Non Pacem
8. Ah! Ah!
9. Love Not Then
10. Azteca
11. Theme: La Piedra Del Sol

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