先の角松敏生氏がプロデュースした俗に言う「三部作」の一枚。
なぜか、この時代のアルバムはあまり取り上げられないが、一部に熱狂的にファンも多数存在。
杏里さんといえば真っ先に「オリビアを聴きながら」や「Cat’s Eye」などが挙がる為、ニューミュージックのシンガーとしてのイメージが強い。
それがちょうどAORやソウル、ファンクのサウンドをいち早く積極的に取り入れていた角松氏とのタッグによって、アーバンなサウンドを展開するとは当時意外に思った人も多いはずだ。
この驚きは個人的に竹内まりやさんの隠れた名盤「Miss M」にも似た印象。
というのも、他のジャンルで結果を出して地位を築いたシンガーが実験というリスク(そういう時代だったというのが大きいと思うが)を背負ってまで新たなサウンドに挑戦し、こちらのイメージを覆すぐらいの素晴らしい作品を残してくれたのだ。
こういった実験は成功例は、そう多くない。
大体はそれまでのイメージとの違いをファンが受け入れられずに埋もれていくケースであるが、杏里さんに至っては極端な話、「この三部作が特に好き」という人も多く、新たなファン層を獲得した一枚だと思う。
Contents
聴きどころ
透明感があって綺麗な声にバックがファンキーサウンドというのもかなり好印象。
カッティング同様、角松氏の手腕が存分に発揮されていてキレキレ。
ミディアム、スローではしっとりと聴かせるといったメリハリも効いており、抜かりはない。
得意のバウンス・ビートでは角松作品『SUMMER TIME ROMANCE』のように元ネタが丸分かりだがそこはご愛敬。
長い間、廃盤状態だったが数年前に再発。
某古本チェーン店では他の作品を見かけるが、この時代が見つからないのは需要と供給のバランスが合ってないから。
この辺りはしっかり新品でも抑えておきたい。
81点
データ
1984年:日本(For Life Records – 28K-70)
プロデューサー:角松敏生
1. Bring Me To The Dancenight
2. Gone With The Sadness
3. Kimamani Reflection
4. I Can’t Ever Change Your Love For Me
5. Silly City Girl
6. Morning Highway
7. Surpise Of Summer
8. Flashin’ Night
9. Mercury Lamp
10. He’s My Music
11. Maui
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