もう一人のピアノ・マン、ジェラード・ケニーの1979年発表のデビューアルバム。
顔に似合わず、ちょっとハスキーな声質が苦味があって如何にもニューヨーク。
ビリー・ジョエルを「ピアノ・マン」といえばビリー・ジョエルかエルトン・ジョンの専売特許と思われがちだが、このジェラード・ケニーも負けてはいない。
一時期ビリー・ジョエルとバンドを組み、活動していたというから、やりたい音楽の方向性がその時から近かったのではないだろうか。
言うまでもなくビリー・ジョエルはソロ・デビュー後、ピアノを武器にスターへと登り詰めていくが、二人が同じバンドで活動していた時のサウンドも聴いてみたかった。
Contents
聴きどころ
そんな元相方を彷彿させる⑥New York, New Yorkはイントロや楽しいビートと重厚なコーラスが盛り上げる。キャッチーなこの曲はシングル・カットもされている。
AORらしい曲も多く、美しく泣かせる②Music And Wordsやブロック・コードを連打する③Son Of A Song And Dance Man、思いっきり人力ディスコしている④D-D-D-Dancinや⑨Nickels And Dimesなど楽曲の振り幅も広い。
ラストを飾るアルバム・タイトル曲⑩Made It Thru The Rainはバリー・マニロウがカヴァー。
マニロウ先生によって強烈な泣きが入るポップスは、いかにも「お涙頂戴でござい」というように仕上げられ・・・・結果は成功。
全米10位のヒットをもたらしたことによってジェラード・ケニーにも注目が集まるのは自然なことである。
しかし、きっかけは偶然マニロウが耳にしたことによりカヴァーを申し出たというから、運命とは不思議なものだ。
そしてそれをしっかり自分のものとし、結果を残すバリー・マニロウもさすがのなのだが・・・。
トータルで聴くとやっぱりニューヨーク、東海岸の音がしていて、西じゃないなと気分になる。
何れにしてもジェラード・ケニーはもう少し売れても良かったと思う。ヴィジュアルもいいしね。
ピアノ弾き語り系シンガー・ソングライターでAORとなるとランディ・エデルマン、ブルース・ジョンストン、ゲイリー・ポートノイ辺りが好きな方には特にオススメしたい。
81点
データ
1979年:アメリカ(RCA – AFL1-3424)
プロデューサー:クリストファー・ニール
1. Fit To Be Tied
2. Music And Words
3. Son Of A Song And Dance Man
4. D-D-D-Dancin’
5. Love
6. New York, New York
7. Pavement Princess
8. Drinking
9. Nickels And Dimes
10. Made It Thru The Rain
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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