夏に取り上げたハワイアンAORグループ、5:05が90年代当時のモダンサウンドを取り入れているならば、このガイスターは2010年、まさに今時のサウンドを取り入れているユニットである。
09年発表の作品は中心人物であるガエル・ベニャミンが司令塔となり、実質彼のソロ・プロジェクトであると言っても良いだろう。
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サウンド
80年代AORの影響がベースにありながらも、出てくるサウンドはあくまでも今時。
それ故にソウルフルさや、都会的なお洒落さという以前のAOR最大の特徴である魅力については皆無である。
懐古主義にならないクラブ系サウンドを大胆に取り入れた音作りには目から鱗だった。
昔ながらを望むファンには「こんなのAORじゃない」と言われそうだが、それでもこの音はこの音で新しいファンが増えるだろう。
90年代に入り、古き良きアメリカのソウルを踏襲し、見事にモダンな方向に昇華させたジャミロクワイのようにーーーー。
少し話が逸れるが私・サガワ個人としてバンド・サウンド一辺倒ではなく、過去から現在まで制作面やエンジニア関係でクラブ系のサウンドに接する事も少なくはなかったので、この辺りのサウンドには、ついつい敏感に反応してしまう。
ガエル・ベニャミンいう人は非常にアイディアが豊富なのか、他にも別プロジェクトで「ナイトシフト」としてアルバムをリリース。
こちらもAORファンには高い評価を得ている。
今後の動きにも注意が必要なフレンチ・クリエイターである。
ハウス好き、エレクトロ・ポップ好きも是非どうぞ!
87点
データ
2009年:フランス(Somekind Records – SKG012)
1. Come My Direction
2. No Kiddin\’
3. Sherry Linn
4. Second Tear
5. Lonely Satellite
6. Sundown
7. I Wouldn’t Change a Thing
8. Arrival, The
9. New York
10. Sometimes
11. Downtown
12. Looking at the Sun
13. Sister\’s Beautiful
14. Change of Heart
15. When the Music’s Over
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