JAYE P MORGAN / JAYE P MORGAN

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Sagaworld Remaster CD Review
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ジェイ・グレイドンの「Past to Presents」、竹内まりや「Miss M」という流れから絶対外せないジェイ・P・モーガン幻のアルバム。

アナログ盤は5桁付くほどの値段だったらしいので、ファンがどれほど必至になって探したか、容易に想像出来るだろう。 

本作は女性AORの作品としては最高峰だと思っている。

そもそもこのアルバム、デヴィッド・フォスター自身が一人でプロデュースした最初のアルバムとして知られていて、マスターがとある事情により見つからない事で有名であった。

故に彼が集めたメンバーや楽曲に至るまで、力の入りようは凄い。

Contents

参加メンバー

お馴染みAIRPLAY/TOTOメンバーを惜しげもなく動員し、ビル・チャンプリンやケニー・ロギンス、スカイラーク時代の盟友ダニー・ジェラルド(BGV)、ハーヴィー・メイスン、エド・グリーン(Dr)、アーニー・ワッツ(Sax)、リー・リトナー、レイ・パーカーJr.(G)からタワー・オブ・パワー・ホーンセクションまで、文句の付けようがない超豪華布陣だ。

聴きどころ

ジェイ・P・モーガン自身は50年代より活躍するジャズ・シンガーだが、ここではデヴィッド・フォスターが全面プロデュースを務めた事もありAOR路線へシフト。

もちろん本業のJazzを匂わせる楽曲があるものの、基本的にはメロウかつムーディーなR&Bに仕上がっている。

①I Fall In Love Everydayは先日ご紹介ジェイ・グレイドンの「Past to~」収録の楽曲でデモではタタ・ヴェガが熱唱。

そのデモを元にフォスターが新たにアレンジしたヴァージョンで、こちらの方がグッとモダンな仕上がりになっている。

②Keepin’ It To My Selfはなんと!アヴェレイジ・ホワイト・バンドのカバーだが、彼等の代表作でない、この曲に目を付けた所に脱帽。

この曲もAWBヴァージョンと聴き比べれば、いかに凄いアレンジになっているかが、すぐに分かる。

⑤It’s Been So Longはスティーヴィー・ワンダーのカバー(この曲のセレクト・センスもスゴイ)、⑦Can’t Hide LoveはEW&Fでもお馴染み。

メロウでファンキーかつグルーヴィーに展開するポップ・センス、それをフォスター指揮の下、あっさり調理するセッション・ミュージシャン達によって輝く主人公______。

このアルバムに関しては単純に「捨て曲無し」という一言では片づけられないぐらい、そして、これ以上のクォリティもないと言っても良いぐらい素晴らしい作品である。

 

99点 

データ


1976年:アメリカ(Candor Records ‎– C-1001)
プロデューサー:デヴィッド・フォスター

1. I Fall In Love Everyday
2. Keepin’ It To Myself
3. Here Is Where Your Love Belongs
4. Closet Man
5. It’s Been So Long
6. Let’s Get Together
7. Can’t Hide Love
8. You’re All I Need To Get By
9. It All Goes Round

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