帯に明記された「麗しの」という言葉がピッタリなカナダのシンガー・ソングライター(SSW)、ロニー・エイブラムソンの2ndアルバム。
プロデュースにはジミー・ウェッブやアメリカ、ランディ・エデルマン、ダン・ヒル、J.D.サウザー等を手掛けたフレッド・モーリンと、彼と長年コンビを組むマシュー・マッコーリー。
軽やかな声にローズ・ピアノが絡み、気の利いたギター、印象的なバックグラウンド・ヴォーカルにはフレッド・モーリン自らが参加するなど、すべて人力によるオーガニックなサウンド。
地元ではシンガー・ソングライターとしてはもちろんだがギター・プレイヤーとしても有名だったというから、その腕前はなかなかのもの。
アコースティック・ギターが強調されていくと所謂ウエスト・コースト・サウンドに近くなってくるが、彼女の場合はピアノ、ギターのコード楽器類は、あくまでもバッキングのためのコード楽器として支えるアレンジに留めており、ヴォーカルを強調したサウンド・プロダクションが如何にもSSW/AORらしい。
トピックとしてはロニーと同じくカナダ出身で40年以上のキャリアを誇る同国を代表するシンガー・ソングライター、ブルース・コバーンがアコースティック・ギターやダルシマーで参加。
彼はレーベル・メイトであり、友人同士という間柄であるという。
そのブルース・コバーンもギターで参加しているミディアム・ナンバー⑩The Best Friend I’ve Ever Knownはジャズの香りが漂う大人な世界。
Contents
トップ・リコメンド
トップ・リコメンドは①Your Love Gets Me Aroundを挙げたい。
マシュー・マッコーリーが弾くイントロのシンセ・ブラスやリードが印象的、また前述したフレッド・モーリンのバックグラウンド・ヴォーカルが効いていて主役であるロニーの歌声と実に良くマッチしているからだ。
ゆったりとしたリズムも心地良く、耳に残る1曲。
驚くべきは本作がロニーの母国カナダ以外では一切リリースされておらず、CD化されたのは日本が初・・・つまり知る人ぞ知る作品だということ。
しかし本作を聴けば数あるAOR作品と何ら遜色はないどころか、かなりの良作だということが窺い知れよう。
84点
データ
1977年:カナダ(True North – TN-27)
プロデューサー:フレッド・モーリン&マシュー・マッコーリー
1. Your Love Gets Me Around
2. Moon’s Memory/Sometime
3. Long Lonely Winter
4. S-T-O Please
5. Baby Brown Eyes
6. Two Faces Of Woman
7. As Time Sneaks By
8. Never Seem To Get Along Without You
9. Song For Canaan
10. The Best Friend I’ve Ever Known
11. Question For An Answer
12. Moon’s Memory
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
ナイフラOfficial HP
ナイフラOfficial YouTubeチャンネル「ナイフラチャンネル」
ナイフラOfficial twitter https://twitter.com/the_night_flyer
サガワトモユキOfficial Instagram https://www.instagram.com/the_night_flyer_60s/
毎回ナイフラの最新情報が届くメルマガ登録、ライブチケット予約、お問い合わせ、メンバーへの質問コーナー「ナイフラQ」もこちらへ↓
コメント