フランスでシルヴィ・ヴァルタン、フランス・ギャルと同時期に人気を得ていたという60年代より活躍するアイドル・シンガー。
本作が81年発表なので、既にヴェテランの域に入っていた事になるが(苦笑)
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サウンドについて
名プロデューサー、キース・オルセンを迎えた本作は如何にもAOR(それも女性には珍しいロマンティック・ハードネス路線)らしいサウンドが特徴で、母国フランスでは絶対実現不可能な音作りだ。
やはり80年代L.A.の流行と言えばこのサウンドである。
従ってAIR PLAY/TOTOファンは必聴。
というより世にも珍しいAIR PLAYのStrandedのカバーを収録しているので、ファンは自動的にポチッといきたくなるだろう。
この1曲のみが聴きたくて探し回っていたファンも多いはず。
L.A.屈指のBGV隊であるトム・ケリー、ビル・チャンプリン、リチャード・ペイジを呼び、さらには本家でもジェフ・ポーカロと分け合ってプレイしたマイク・ベアードも参加。
話題になったStrandedを始めとして甲高い声を出すトム、パワフル且つソウルフルなビル、美しいリチャードと完全にメインであるシェイラを食ってしまっており、ファンにとってはニンマリとしてしまう。
さすがにこの3人が揃うと、よほどアクの強いヴォーカルでないとなかなか前に出てくるのは難しいだろう。
アレンジが変わってるのもあるが、テンポが速くなるとハード・ロックみたいな印象になる(笑)
以前はシックのナイル・ロジャース、バーナード・エドワーズをプロデューサーに迎えていたのに対し、本作では、その他の曲を含めて全てがロマンティック・ハードネス路線。
その意図は一体何であったのだろう。
バックの演奏陣や曲調の個性が強すぎて、シェイラの良さがあまり出ていない気がする。
69点
データ
1981年:フランス(SHEILA / Little Darlin)
プロデューサー:キース・オルセン
1. Little Darlin’
2. It’s Only Make Believe
3. Stranded
4. I’m Still Believin’
5. Put It In Writing
6. Waiting For The Night
7. Runner
8. Nothing Less Than Love
9. Saturday Night
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