STUFF / STUFF

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ニューヨークが生んだ職人集団。
ハーブ・ラヴェルとマイケル・フランクスの仕事でもお馴染みトミー・リピューマの共同プロデュースによる76年作品。

コーネル・デュプリー、エリック・ゲイル(G)、リチャード・ティー(Pf,E.Pf,Org)、クリストファー・パーカー(Per,Dr)、スティーヴ・ガッド(Dr)、リーダーのゴードン・エドワーズ(B)という陣容。

それぞれがピンで活躍していた”超”一流ミュージシャンなのだが、総じてこのスタッフというバンド形態になると全員至ってシンプル。
どのプレイヤーも元々エゴイストではないのが幸いして引く所と押し出す所のメリハリがハッキリしている。

つまり全員センスが良いのである。

スティーリー・ダンのエイジャでは超絶ドラム・ソロを披露したスティーヴ・ガッドもここでは控えめだし、2人のギタリストは自由にメロディーを弾くコーネル・デュプリーと黙々とそれを支えるエリック・ゲイルと、それぞれの役割が出来上がっているし、リチャード・ティーに関しては器用さはないものの、それをなお補う程のリチャード印というプレイがある。
特にこの人のローズ・ピアノにエレクトロ・ハーモニクス社のフェイザーをカマした時のプレイは要チェックだ。

曲を聴いていると各メンバーがお互いの”間合い”を気にしているような、全員が呼吸を共にしながら推し進めているような雰囲気を感じる。
恐らく、その間を埋めているのに多大な貢献をしているのがベースのゴードン・エドワーズだろう。

彼のプレイはシンプル・イズ・ベストの典型であるが、そのノリ=グルーヴ感が凄まじい。
座ってメンバー(特にギタリスト2人)に眼を飛ばしながら弾くそのフレーズにはパワーとバネがあり「俺に合わせろ」と言わんばかりのオーラは他のメンバーを圧倒している。

アンソニー・ジャクソン、ネイザン・ワッツ、ランディ・ジャクソンにしても、そしてこのゴードン・エドワーズにしても全員パワフルで、しかも優しい音、ノリも正確であるというのは、その巨漢とも言える体型と関係ないとも思えない。(手も指もゴツそうだからね)

西海岸の陽気さとはまた違う、東海岸のクールな一面をお楽しみ頂きたい作品だ。
思わずジャケ買いしたくなるようなデザインは洗剤のパッケージかと思わせるようなポップさがあって◎。
95点