Sylvie Vartan ‎/ Sylvie Vartan

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イェイェが誇るアイドル、シルヴィ・ヴァルタン。

四天王、いやフレンチ・ポップス界の中でも歌の上手さは頭一つ抜けている。

パンチのある歌声、声量・・・・そして表現力。

ヴォーカリストとしても相当な実力者だ。

Contents

ストーリー

名前からも分かるように、彼女はフランス出身ではなくブルガリアのソフィア出身でブルガリア人の父とハンガリー人の母との間に生まれた。

1961年に若干17歳でデビューし、当初からロックを歌うなど学校内随一のマドンナと言われそうなルックスからは想像も出来ないハスキー・ヴォイスでファンを魅了。

64年には「La plus belle pour aller danser(邦題:アイドルを探せ)」が大ヒットを記録。

日本でもかなりヒットして有名曲であり、今でもシルヴィの代表作に挙げる人も多い名曲だ。

この頃にはなんとビートルズとも共演している。

人気絶頂期を迎えたシルヴィは20歳でジョニー・アリディと結婚し、アイドルからヴォーカリストとしての道を歩む。

シルヴィの場合、その時代によって流れを的確に読み取り随時変化、さらに内容も高水準のため当たり外れが少ないが、聴く作品によって受ける印象がかなり異なるかもしれない。

そんな中で本作は68年発表の作品でアイドル時代の完成形のような作品だ。

トップ・リコメンド

①La Maritzaと⑤Irrésistiblementをトップ・リコメンドに挙げたい。

歌謡曲のように心揺さぶるストリングスが特徴のLa Maritzaは段々とテンポ・アップしていくという形態は珍しい。

8歳でフランスへ亡命した彼女が母国ブルガリアを想う内容には胸がグッと締め付けられるような切ない楽曲だ。

Irrésistiblement(邦題:あなたのとりこ)は聴けば「あぁ!この曲か!!」と絶対に分かるほど日本でも有名な曲。

映画やCM、TV番組挿入歌など数多く使用されている。

冒頭で挙げたLa plus belle pour aller danserか、こちらをシルヴィの代表曲として扱われることが多い。

ただ、個人的にシルヴィをずっと追って来て思うのが、この曲はシルヴィの作品の中でもかなり異質な作品であると思う。

作者のジャン・ルナールも語っているように、シルヴィのサウンドをより発展するために変化が必要だと感じており、それまでになかった高音をファルセットで歌うという楽曲だ。

さらに空間系のエフェクターを用いてエフェクティヴなサウンドに仕上げている点にも注目したい。

従ってこの曲を生で歌う場合、音源で聴いた雰囲気と同じにはならない。

 

シルヴィの素晴らしい所はフランス語のみならず、英語、イタリア語、スペイン語、ブルガリア語など5カ国語に加えて、日本語でも歌う(65年に初来日し、レナウンのCMに出演)など語学を巧みに操れ、歌うジャンルもロックからジャズ、R&B、ラテン、80年代には流行のディスコを歌い、ミュージカルのようなエンターテイメント性を含んだステージを見せてくれているので、アイドルという一言で片付けてしまうには惜しいぐらい様々な魅せ方が出来る点だ。

 

90点

データ

1968年:フランス(RCA Victor ‎740.039)

プロデューサー:

1. La Maritza
2. Un P’tit Peu Beaucoup
3. J’ai Caché Le Soleil
4. Jolie Poupée
5. Irrésistiblement
6. On A Toutes Besoin D’un Homme
7. Face Au Soleil
8. Deux Bateaux
9. Il Sait Revenir
10. Le Silence
11. Une Feuille D’or

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