アメリカ、ニューヨークのバンドにしては”らしく”聴こえないレフト・バンクのデビュー・アルバム。
その要因は彼らのサウンドを形容する「バロック・ポップ」という言葉にある。
Contents
サウンドについて
バロックというからにはクラシック=ヨーロッパの影響であり、それをポップス界に持ち込んだグループとして、世界を代表するモンスター・バンド、ザ・ビートルズ・・・・特にポール・マッカートニーの影響を感じ取れる。
アメリカではバート・バカラックやフィル・スペクターなどといったアメリカン・ポップス界を牽引する作家により、そのスタイルが取り入れられている。
レフト・バンクの場合、ママス&パパスからアイディアを拝借したとされるフルート・ソロやストリングスによるオーケストレーションを大々的にフィーチャーし、ソフト・ロックでは定番となるハープシコード(こちらもビートルズが使用)を用いるきっかけとなったのはビートルズだけでなく、楽曲の作りとしてゾンビーズの影響も大きいようだ。
トップ・リコメンド
もちろんトップ・リコメンドは全米5位を記録した⑦Walk Away Renee『邦題:いとしのルネ』
キャッチーなメロディーに裏メロ的に絡むアルペジオのハープシコード、サビでのコーラス・ワークなどは当時のソフト・ロック界隈でよく聴かれた音だが、やはり代表格となるレフト・バンクの楽曲はとてもポップで印象的。
この楽曲を作ったマイケル・ブラウン(Harpsichord)は当時16歳だというのだから尚更驚く。
一体何をどうしたら、その若さでこんな楽曲が作れるのだろうか。早熟した16歳である。
もう一つのアルバムタイトル曲①Pretty Ballerinaでは重厚なストリングスを配置するなど、やはりビートルズの影響を感じさせる。
ラストの⑪Lazy Dayのように、いかにも60’sっぽいサイケデリック・ロックなサウンドが鳴っていてもしっかりとハーモニーを利かせて甘く仕上げるところがレフト・バンクの特徴。
残念ながらマイケル・ブラウンが脱退。その後2ndアルバムをリリースしグループは失速。
後にモータウンのコーラス・グループ、フォートップスがカバーし、全米14位を記録するなどリバイバル・ヒットを記録している。
他にもリッキー・リー・ジョーンズやリンダ・ロンシュタット、意外なところではピンク・レディーもカバー。
幅広い年代に愛される楽曲となった。
86点
データ
1967年:アメリカ(Smash Records (4) – SRS 67088)
プロデューサー:ハリー・ルーコフスキー
1. Pretty Ballerina
2. She May Call You Up Tonight
3. Barterers And Their Wives
4. I’ve Got Something On My Mind
5. Let Go Of You Girl
6. Evening Gown
7. Walk Away Renee
8. What Do You Know
9. Shadows Breaking Over My Head
10. I Haven’t Got The Nerve
11. Lazy Day
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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