江戸を歩く1 神田・於玉ヶ池

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戯言
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この写真を見て「おっ!」と思う方は中々の歴史ファンである。

あ、どうも。動物、植物、歴史などに触れた時の安心感たるや言葉にならない男、K.ODAサガワです。

足で稼がないと見つけられないスポットを見つけた時の喜びといったら・・・・

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歴史好きのきっかけ

学生時代、所謂「5教科」で私は社会が一番好きだった。

その時、その場所で何があったか、どのような歴史があって現在(今)に至っているのかを知ることは大切だと思っていて、とても強く興味を持っていた点と大人になってからの予備知識という点においても個人的に知っておく必要がると思っていたからである。

中でも日本という国自体が揺れ動いていた時代、とりわけ戦国時代と幕末時代に興味があった。

自分に学があって許されるならば地方にある国立大学の教授をされていた某先生に弟子入りしたいと思ったほどだ。

戦国時代ならば今現在も残るものとして最も身近な史跡といえば城ということになるだろう。

先日アップしたナイフラ放送部での福岡城址のように、城を巡れば築城主の考え、知恵、その土地の地形など感じ取れるものがあって、見ているこちらの心を擽られるのだ。

ただ、戦国時代ともなると今から600年も前になり、現代とはほど遠い時代。

その時代を肌で感じられる機会は、やはり城や博物館、資料館などを訪問しない限りそうそうない。

 

ところが、幕末時代はどうだろう。

特にここ東京。

まぁ嘘でもなんでもなく、私が住む大きな理由の一つとなっているのが「江戸」を感じられるからである。

この時代は今でも現存するものが多く、それこそ上級・下級武士に限らず「庶民」が残してくれたものが至る所にあるのだ。

幕末ファンや少し歴史が好きな人ならば「知ってるよ、当たり前だよ」という事もあると思うが、そこはそうでない方も多いであろう事を考慮し、ご容赦願いたい。

 

で、今回のお玉ケ池。

現在の岩本町2丁目付近なのだが、ここに不忍池(上野)ほどの池があったという。

この名を聞いて真っ先に思い出すのが千葉周作である。

於玉ヶ池・大千葉道場

千葉周作?誰それ?俳優?歌手?芸人?

いいえ、剣術家です。

剣豪っていうと、なんか人を殺めたりして剣をブンブン振り回していた人と勘違いされそうだが、この時代はまだ身分制度(士農工商以外でも色々と細分化されている)があり、特に現在の「県」の前身である「藩」というのが存在していた時代である。

乱暴に逆の言い方すると、この藩を止めて全国を県にしましょう=全国を政府が直轄しましょうってしたのが社会の教科書で出てくる廃藩置県。

各藩ごとに兵隊=藩士の身分制度も細分化されており、坂本龍馬のように元々の実家が裕福な商家だったにも関わらず株を取得して郷士(土佐藩の身分で下級武士)になるという事もあり得た時代。

国会議員+警察官+役人みたいな最強身分で良い暮らしが出来る武士に憧れを持ったりする者も多く、それでもどこにも属さない、または藩から抜けて浪人と言われるような志だけは持っている者が一旗あげてやろうと全国を駆け巡っていたのが幕末である。

武士たる者、剣を学ぶのが常識であり、今風の言い方をすれば剣の技術があれば成り上がれる事も可能な時代、剣術道場に入門する者が殺到しても不思議ではない。

 

大小あれど全国に剣を極める為、自らが独立し多くの門弟達を抱える道場が点在。

その中でも千葉周作は「北辰一刀流」の創始者であり、現在行われている剣道の源流となった流派である。

そして千葉先生が開いた道場跡がこちら。

玄武館跡。元は日本橋品川町で開いた道場だが、後に神田於玉ヶ池に移ってきた場所がこちらである。

よく言われる神道無念流・斎藤弥九郎の練兵館、鏡新明智流・桃井春蔵の士学館と並ぶ「江戸三大道場」の一つ。

その剣術スタイルから「技の千葉(玄武館)、力の斎藤(練兵館)、位の桃井(士学館)」と言われたのは有名な話。

桶町・小千葉道場

千葉周作には弟がおり、それが桶町(現在の東京・八重洲)に同じく道場を開いた千葉定吉である。

そしてこの桶町千葉道場に通って最終的に塾頭を務め、免許皆伝(2015年に関連書物が発見)になったのが坂本龍馬。

兄の周作が開いた玄武館を大千葉道場、弟定吉の桶町千葉道場を小千葉道場と呼んでいたそうだ。

小千葉道場の門人になった龍馬は土佐藩邸(現在の築地にあった中屋敷とも、丸の内にあった上屋敷とも言われている)から通っているが、同郷で幼馴染みであり、後に袂を分かつことになる武市半平太が士学館に通っていたという対比が面白い。

龍馬の他にも定吉の息子である重太郎、次女佐那はもちろん、浪士組幹部の清河八郎、山岡鉄舟、新選組大幹部の山南敬助、藤堂平助など、北辰一刀流は輩出した門人がすごい。

 

と、以上石碑であっても私がこの場所に興奮してしまう要因だった。

こういった普通に歩いたら通り過ぎてしまうような場所にある幕末ゆかりの土地などを訪れるのは楽しい。

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