ブラジルを代表するフュージョンバンドと言っても過言ではない実力・キャリアを誇るアジムス。
しかもエレピとベースがメインだなんて、これは聴き逃すわけにはいくまい。
Contents
聴きどころ
本作の目玉は何と言っても80年代NHK-FMの名番組「クロスオーバー・イレブン」のテーマとして使用された④Fly Over The Horizonがあまりにも有名。
他のレビューなどを拝見すると、この1曲の為に本作を手にしたファンも多い事が分かる。
それほど、この曲に関しては説明不要であり「アジムス」の名は知らなくても俳優・津嘉山正種さんのナレーションと共に記憶されている方も大勢いる。
しかし、この作品はそれだけでなく、例えばアルバム・タイトルからも察しがつくように③にはチック・コリア&リターン・トゥ・フォーエヴァーの名曲「LIGHT AS A FEATHER」を大胆にカヴァーし、今現在もフロアを熱気の渦に巻き込むダンス・クラシック⑥Jazz Carnivalを収録。
90年代に入ってからはクラブ・シーンでも人気が沸騰し、DJ諸氏にも注目された名曲である。
サウンドについて
ここで楽しめるサウンドはフュージョンそのものだが、楽曲の構成などが目まぐるしく展開していく模様などプログレ的でもある。
メンバーはジョゼ・ホベルト・ベルトラミ(K,Vo,Per) 、アレックス・マリェイロス(B,Vo) 、イヴァン・コンチ(Dr, Synth)の3人。
編成を見ても分かるように珍しくギター・レスのバンドなのだ。
特に奇才アレックス・マリェイロスの貢献度が凄まじい。
ドラムと鍵盤の間を埋めつつも、時にギターの役割を果たすが如く縦横無尽に動き回り、さらにスラップでアクセントを加える。
そしてグループの顔であるジョゼ・ホベルト・ベルトラミはエレピをチック・コリア顔負けの使い方で楽曲を彩り、文字通り転がるようなフレーズを矢継ぎ早に繰り出してくる。
リズムの根底にあるのは当然ラテンの熱い血がベースになっているわけで、ブラジリアン・フレーバーそのものの今にも踊り出しそうなリズムが実に気持ち良い。
これほどスリリングな演奏をするグループをフュージョンファンのみが知るバンドにしておくのは勿体ない。
今一度、多くの人に聴いて頂いて再評価したいアルバムである。
80点
データ
1979年:アメリカ(Milestone – M-9089)
プロデューサー:アジムス、ジョエル・B・レイボヴィッツ
1. Partido Alto
2. Avenida Das Mangueiras
3. Light As A Feather
4. Fly Over The Horizon (Vôo Sobre O Horizonte)
5. Amazonia
6. Jazz Carnival
7. Young Embrace (Um Abraço Da Mocidade)
8. Dona Olimpia
9. This Exists (Existe Isto)
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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