Jan & Dean / Save For A Rainy Day

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梅雨時期にぴったりな一枚をご紹介。

サーフィン&ホットロッド・サウンドを担ったジャン&ディーン名義による「雨」をテーマにしたコンセプト・アルバム。

ビーチ・ボーイズに準えてジャン&ディーン版「Smile」とも評される。

Contents

ストーリー

ジャン&ディーンはディーン・トーレンス、ジャン・ベリーの二人によるアコースティック・デュオで、洗練されたコーラス・ワークとハーモニーが美しい。

しかし、このアルバム自体は苦肉の策で生み出されたもので、この時期は彼らにとって不運が重なっていた。

 

サーフ・サウンドからザ・バーズに代表されるようなフォーク・ロック・サウンドが時代を席巻し、一躍ウエスト・コーストの主役に踊り出てからというもの、かつて本線を走っていたジャン&ディーンは脇の方へ追いやられる形に。

そんな中、1966年にジャン・ベリーがハリウッドで自動車事故を起こしてしまい、活動休止どころか意識不明の重体になるという危機的状況に見舞われる。

幸い一命は取り留めたものの、相方のジャンを失ったディーンはその入院費やその後の費用を捻出する目的で自分達のレーベルを創設、さらにアルバムの制作に取り掛かる。

オリジナルは当然自己のレーベルからリリースされたが、のちにコロンビアが数曲を加えてリリースを予定したものの途中で頓挫し、本当のオリジナルはかなりの希少盤になった。

ようやく陽の目を見たのがなんと30年も経過した96年。

貴重な未発表曲などが加えられて出来上がったのが本盤である。

 

紆余曲折あって完成したオリジナルも名義こそ「ジャン&ディーン」となっているが実質ディーンのソロ・アルバムである。

顔見知りのミュージシャンに声をかけ、集まったのがジョー・オズボーン(B)、ラリー・ネクテル(K)のお馴染みダンヒル・リズム・セクションの二人に、リッキー・ネルソンやエルヴィス・プレスリーのバンドに在籍したジェイムズ・バートン(G)、ボブ・ディランをサポートしたミッキー・ジョーンズ(Dr)といった百戦錬磨のプロフェッショナル達。

ジョーの自宅スタジオ(あのカーペンターズもRECした事があるその場所だ)にて、その名の通り、ガレージ・ロック然としたゴツゴツとした荒々しいサウンドに耳を奪われる。

特にジョーのベースはアタック感がすごい。

サウンドについて

さて肝心の内容の方に目を向けると、ゲイリー・ゼクリー(ソフト・ロック界では重要人物の一人で、グラス・ルーツからスパンキー&アワ・ギャング、クリーク、ママス&パパスまで手掛ける)の①Yellow Balloonや⑨Like A Summer Rainがトピックだろう。

ところがこの①に限って言えばゲイリー自身が収録されたヴァージョンが気にくわないという理由から後年、その名の冠を付けたバンドYellow Balloonにてセルフ・カバー。

突き抜けるようなコーラス・ワークで、これぞサンシャイン・ポップの代名詞に相応しい楽曲となった。

過去の彼らとは異なり、少し陰鬱なサウンドや雨のSEで覆われた一連の流れは心にまた訴えかけてくるものがある。

天気が良くない時には、そんな本作をじっくりと味わいたいものである。

 

91点

データ

1966年(J&D Record Co. ‎– JD-101)
プロデューサー:ディーン・トーレンス

1. Yellow Balloon
2. Here Comes The Rain
3. Pocket Full Of Rainbows
4. When Sunny Gets Blue
5. Like A Summer Rain
6. Raindrops
7. Rain On The Roof
8. Cryin’ In The Rain
9. Taste Of Rain
10. Save For A Rainy Day Theme

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