ブルースやジャズを元に高次元の楽曲を生み出し、性格同様捻りまくっている歌詞、自分達のサウンドへの拘りなど「AOR」という枠組みを超えて様々なミュージシャンからも支持されるスティーリー・ダン。
数々のフォローワーを生んだが、このグループもそんな1つ。
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聴きどころ
ファンの間では2ndの方が評価されているが、ここは彼等のルーツが色濃い1stを取り上げたい。
AORではかなり珍しいイギリスのバンドで、ドゥービー・ブラザーズに在籍し、初期スティーリー・ダンのメンバーでもあるジェフ・バクスターがプロデュースを担当。
本作ではバンド・メンバーのよしみと言う事もあってか、マイケル・マクドナルドの参加も大きい。
リーダーのポール・ブリスが手掛ける作品は至る所で「スティーリー・ダン」や「ドナルド・フェイゲン」を感じさせる楽曲が並ぶ。
甘いスウィートなサウンドであったり、涼しげで爽やかなサウンドもAORの特徴ではあるが、スティーリー・ダンは「ほろ苦く、ビター」なサウンドが売り。
こういったスタイルを似せるというのは(パ○りのように安易ではない分)結構難しいと思うのだが、そこは上手くまとめられている所を聴くと、作曲者であるポール・ブリスの才能と、それらをまとめ上げたジェフ・バクスターの手腕による所が大きいのだろう。
しかし二番煎じでは方向性に行き詰まるのも目に見えている。
続く2ndでは、すかさずド真ん中AORサウンドを展開。
こちらはマイケル・マクドナルド色が濃くなってしまい、商業的にも失敗した事でバンドは解散。
センスやスタイルを取り入れる事は多くのミュージシャンがする事だが、それを自分自身の物に出来るかどうかが生命線。
作者(ポール・ブリス)の個性が出てこないと、なかなか辛いものがあるという例になってしまった。
イギリス特有の気品がもっと感じられたら、面白い存在のバンドになっていたのではないかと思う。
余談だが、ジェフ・バクスターは独学で軍事技術を学び「軍事アナリスト」という肩書きも持つのだが、アメリカ国防省の軍事顧問も務めているという。(この辺りが才能さえあれば積極登用していくという、如何にもアメリカ的考えだと思う)
70点
データ
1978年:アメリカ(Columbia – JC 35511)
プロデューサー:ジェフ・バクスター
1. Rio
2. Over The Hill
3. Slipaway
4. Don’t Do Me Any Favors
5. On The Highway
6. Right Place, Right Time
7. Stay A Little Longer
8. Here Goes
9. Whatever Happened
10. Take It If You Need It
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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