ジャジー&フォーキーなサウンドとソフト・ヴォイスで最高の癒しを与えてくれる、イギリスのロックバンド、マーク=アーモンドが最も都会的サウンドに寄ってきた絶頂期のアルバム。
1978年発表作品で通算枚目のアルバムとなる。
マーク=アーモンドはジョン・マーク(Vo、G)とジョニー・アーモンド(Sax、Fl)が結成したバンドで71年デビュー。
初期はバンド形態の編成で、方向性こそ本作を予感させるが、アコースティックなサウンドがベースとなっている。
一口にジャンル分けするのが難しく、純粋なロック・バンドとは一味も二味も異なるサウンドを聴かせてくれる。
一番の魅力は何と言ってもソフト・ヴォイスでナイーヴな歌を聴かせてくれるジョン・マークのヴォーカル・スタイル。
都会的でジャジーなサウンドを聴かせてくれるAORのヴォーカリストといえばベン・シドランやマーク・ウィンクラーなどが思い浮かぶが、中でもマイケル・フランクスにイメージが近い。
か細く、囁くような声質でソフト&メロウを体現したようなマイケル・フランクスに対してジョン・マークはもう少し男性的。
マイケル・フランクスのAOR名盤『Sleeping Gypsy』と共通しているのはバックを支えるスタッフ達。
プロデュースはトミー・リピューマ、アレンジは名アレンジャー、クラウス・オガーマン、レコーディング、ミックスはアル・シュミット。
Contents
参加メンバー
ジョン・トロペイ(G)、ウィル・リー(B)、スティーヴ・ガッド (Dr)、ラルフ・マクドナルド(Per)、レオン・ペンターヴィス、ラリー・ウィリアムス(K)、ジェリー・ヘイ(Flg Horn)とニューヨークを代表するミュージシャンを中心にジャズ・フュージョン系のプレイヤーが勢揃いしている。
ジョン・マークのアコースティック・ギターを中心にジョニー・アーモンドのフルートやサックス、フェイザーがかったエレピやメロウなギター、そして流麗なストリングス(オガーマン節が炸裂している)が絡み、ヴォーカルとの相性は抜群に良い。
「ジャズ」となると敷居が高くなるが、あくまでも弾き語りやヴォーカルをメインとして捉えている上質な大人向けポップス。
その辺りがAORというジャンルのイメージにピッタリと合致する。
まるで絹のような滑らかさと上品さと膜が張ったようなウェットな質感、そして気怠るい雰囲気はブリティッシュ・ミュージシャン特有のものだろう。
聴く人を知らず知らずのうちに虜にしてしまう、この沼にハマったらなかなか抜け出せそうにない。
薄暗い部屋に思わせぶりな女性が映るジャケットも◎
87点
データ
1978年:アメリカ(Horizon – SP-730)
プロデューサー:トミー・リピューマ
1. The City
2. Girl On Table 4
3. You Look Just Like A Girl Again
4. Other Peoples Rooms
5. Lonely People
6. Just A Friend
7. Then I Have You
8. Vivaldi’s Song
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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