ポップスからAOR、ブルー・アイド・ソウル、R&B、フュージョンとは幅広い音楽性で魅了し続けるシンガー・ソングライター。
過去には山下達郎さんとデュエットするなど、日本でもお馴染みのシンガーである。
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トップ・リコメンド
女性シンガー率が低いAOR界の中にあって、類い希な歌唱力と作曲能力を併せ持つ数少ない正統派シンガーの一人だ。
まず、何と言ってもトップ・リコメンドはアルバムのタイトル・トラックである③Don’t Cry Out Loud。
全米2位を獲得し大ヒットとなったこの曲は、ピーター・アレンの作曲。
サビのコード進行はかなり泣けるピーターらしい作りで、自身のアルバムでもセルフ・カバーしている。
また、サイモン&ガーファンクルのBridge Over Troubled Waterのように徐々に盛り上がってエンディングを迎えるアレンジ、そして、とてつもない表現力、説得力を持つメリサのヴォーカルは秀逸。
こんなに素晴らしい曲がヒットしたのだから文句が付けようがない。
参加メンバー
メロウ大王ことリオン・ウェアがプロデュースを務めているのだが、自身のソロアルバムとも関係が深いミュージシャンを配置。
ジェイムス・ギャドソン(Dr)、チャック・レイニー(B)、デヴィッド・T・ウォーカー(G)、リチャード・ティー、グレッグ・フィリンゲインズ(K)、アレンジャーにはジーン・ペイジと、何処を切っても”超”一流ミュージシャンの集まりである。
このメンツになれば、お洒落なソウル・ミュージック(ニューソウル)系のネタに事欠かない。
都会的でソウル、ジャズ感覚のエッセンスを少し塗し、ポップな作品へとブレンド。
メリサのヴォーカルも高いレベルにあるので、まずはメリサを中心に1回、さらにバックのミュージシャンを中心に1回と、色々な聴き方をしても面白そうな作品。
トップ・リコメンドがあまりにもズバ抜けているが故に、他が霞んで見える(聴こえる)が、充分すぎるほどハイ・クオリティー。
間違いなく女性AOR名盤。
86点
データ
1981年:アメリカ(Arista – AB 4186)
プロデューサー:リオン・ウェア、ハリー・マスリン
1. Shine Like You Should
2. Caravan
3. Don’t Cry Out Loud
4. Almost Everything
5. Bad Weather
6. Through The Eyes Of Grace
7. To Make You Smile Again
8. Such A Morning
9. Knowin’ My Love’s Alive
10. Singin From My Soul
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