PAUL ANKA / WALK A FINE LINE

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歴史的名曲「ダイアナ」「マイ・ウェイ」などの歌唱で知られるオールディーズの大御所、ポール・アンカが、同郷のデヴィッド・フォスターを中心としたAOR路線を歩む83年作。

ポール・アンカと言えば、1にも2にも例え彼の名前を知らなくても皆さんが一度は耳にした事があるであろう、そうした名曲とも呼ばれる楽曲を歌い上げる事で実績を作ってきたシンガーだ。

5、60年代にヒットを飛ばしたポール・アンカも70年代に入ると苦戦を強いられ、方向転換を余儀なくされた。

そんな中、時代の波に乗るべくデヴィッド・フォスターの力を借りて制作した作品をリリース。

以前にもフォスターやTOTO一派との作品を制作しており、その延長線上に当たるのが本作というわけだ。

Contents

参加メンバー

本作での目玉は主人公ポール・アンカを喰わんばかりの超豪華なメンバー達。

フォスターの盟友ジェイ・グレイドン(G)を始め、マイケル・マクドナルド(K)、スティーヴ・ルカサー(G)、ネイザン・イースト、リー・スクラー(B)、ジェフ・ポーカロ、ジョン・ロビンソン、マイク・ベアード、ヴィニー・カリウタ(Dr)ピーター・セテラ、ケニー・ロギンス、リチャード・ペイジ、スティーヴ・ジョージ(BGV)、パウリーニョ・ダ・コスタ(Per)と、これでもかと言わんばかりの面子。

よくもまあ、これだけのメンバーを1つの作品で集めれたものだ。

さすが国民的シンガーの作品ともなると、それぐらいは当然か。

珍しいところではフレンチの奇才ミシェル・コロンビエ(K)の名も見受けられる。

トップ・リコメンド

②Hold Me ‘Til The Mornin’ Comesなどはピーター・セテラをフィーチャーし、ほとんどシカゴのバラードのよう(それ故、アンカが目立たないのだが、それが却ってAORらしさにも繋がっている)。

黙って聴いていたらシカゴの『16』辺りに入っていても全く違和感のない出来。

セテラが「Hold Me〜」と歌い出せば、その次は「Now」と歌いたくなるのは私だけではないはず。

そうかと思えばではマイケル・マクドナルド作品では、歌い方がもろにご本人のようだし、作風に影響されやすい人なのだろうか。

本質的にはテクニックじゃない部分で聴かせるタイプだと思うので、キラキラとしたAOR路線が、ご本人にしっかりハマっているは微妙な所だとも思うが、その辺りを補って余りあり過ぎるぐらいのメンバーに助けられている気がする。

 

オールディーズから転身し上質なポップスを聴かせてくれる点では、同じくアメリカの元祖ロックンロール・シンガー、ニール・セダカを思い出す。

二人とも優しい歌声で、70年代からはソングライターとしての才能を開花させた。

 

84点

 

データ

1983年:アメリカ(Columbia ‎– FC 38442)
プロデューサー:デニー・ディアンテ

1. Second Chance
2. Hold Me ‘Til The Mornin’ Comes
3. Darlin’, Darlin’
4. No Way Out
5. Walk A Fine Line
6. Take Me In Your Arms
7. This Is The First Time
8. Gimme The Word
9. Golden Boy

 

モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!

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