ROYALETTES / The Elegant Sound Of The Royalties

Sagaworld Remaster CD Review

2019.04.17

１９５０年〜６０年代にかけてアメリカン・ポップスの歴史を語る上で外せないのが、数々の名曲達を歌ったガール・ポップ・グループ達。

ピークは短かったが、一大ジャンルと言っても過言ではないほど数多くのグループが存在した。

フィル・スペクター一派のロネッツ、クリスタルズ、ベリー・ゴーディ一派のザ・スプリームス、マーサ＆ザ・ヴァンデラス、マーヴェレッツ等々。

今回ご紹介するロイヤレッツもそんなガール・ポップ・グループの１つ。

まだ、ビートルズを始めとする所謂「第一次ブリティッシュ・インヴェイジョン」の嵐が吹き荒れる前の事である。

Contents

サウンドについて
データ

サウンドについて

ロイヤレッツは当時流行ったポップス・グループでもない、かと言ってソウル・グループにも属さない、ソフト・ロック・グループに分類される珍しいグループだ。

ただし、上記で挙げたようなガール・ポップ・グループのサウンド自体に現代の音楽ほど明確な違いはない。問題はそれに関わる人物(プロデューサーであり、コンポーザーであったり、仕掛け人的な人物)の立ち位置による影響が大きい。

理由は明白で６０年代を代表するプロデューサー、テディ・ランダッツォが彼女達の面倒を見ていたからである。

彼はソフト・ロックの重要盤リトル・アンソニー＆ジ・インペリアルズ『Reflections』をはじめとしたプロデュースで実際のセールスという数字以上に高い評価を得た。

流麗なストリングスと美しいメロディー、華麗なコーラス・ワーク、そしてさり気なく転調しながらもシンプル且つキャッチーに高いレベルでまとめ上げるコンポーザー、アレンジャーとしてのテクニック。

ドリーミーという言葉がピッタリなのは③Gettin’ Through To Me⑤Don’t Throw Me Away ⑨It’s Better Not To Know 辺りを聴けば納得。

９０点

データ

１９６６年：アメリカ(MGM Records ‎– E4366)
プロデューサー：テディ・ランダッツォ

1. Baby Are You Putting Me On
2. Love Without An End
3. Gettin’ Through To Me
4. It’s A Big Mistake
5. Don’t Throw Me Away
6. Lonely Girl
7. I Don’t Want To Be The One
8. Shangri La
9. It’s Better Not To Know
10. Think Before You Act
11. Let Me Know When It’s Over
12. Forever More
13. The Rest Of My Life
14. I Can’t Stop Running Away
15. An Affair To Remember (Our Love Affair)

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