カーペンターズをはじめとしてスリー・ドッグ・ナイトなどに楽曲提供した作曲家ロジャー・ニコルスと歌手、俳優として活動したポール・ウィリアムスがコンビで活動するために制作された1970年のデモ・ソング集。
デモ・ソング集といっても侮ることなかれ。
こちらでも以前ご紹介した1968年のソフト・ロック大名盤、バイブルとも言える『Roger Nichols & The Small Circle Of Friends』を制作し、日本では90年代に端を発した「渋谷系」なるムーブメント(その名のとおり渋谷を中心に流行った小洒落たサウンド、服装をベースとするポップ・ミュージック。その中身はネオアコやニューウェーブ、ソフト・ロック、ジャズ、ソウルからフレンチ・ポップスなど様々な音楽の集合体)で再評価されたロジャー・ニコルス。
一方60年代から俳優としても活動していた作詞家ポール・ウィリアムスがロジャー・ニコルスと出会いコンビを組んで売り出すための名刺代わりとなるデモを制作。
コンビとしての名義では唯一の作品である。
彼等のその後の活躍は言うまでもないので、ここでは割愛させていただくが、数々のヒット曲の原型がここではまとめて聴ける超お得な一枚なのである。
一口に「デモ」と言っても弾き語りスタイルでかなりラフな作品集も世にリリースしているミュージシャンが多いが、ここではロジャー・ニコルス自身がマルチ・プレイヤーのためほとんどの楽器をプレイしていると言うこともあり、一般的な作品レベルのクオリティ・・・それどころか後に大ヒットする曲の原石達ばかりなのだから、かなり聴き応えある楽曲ばかりである。
Contents
トップ・リコメンド
従ってトップ・リコメンドは選ぶのが相当辛いため、ぜひアルバムを通して聴いていただきたい。
カーペンターズの⑥We’ve Only Just Begun、⑧Let Me Be the One、⑪I Kept On Loving Youやスリー・ドッグ・ナイトの⑩Out in the Country、この後同年に発表されるポールのソロ作品『Someday Man』のタイトル曲⑦Someday Manなど有名曲が多く収録されている。
また、こちらに収録されていない彼らが関わった(どちらか片方のみの曲も含む)カーペンターズの作品を挙げてみると
Rainy Days and Mondays、I Won’t Last a Day Without You、Now、Rainbow Connection、Ordinary Foolなど他のミュージシャンに比べても明らかに多い。
時代的に音質は厳しいものがあるが(それこそデモという特性上致し方ない部分か)、それを差し引いても楽しめる作品だ。
92点
データ
1970年:アメリカ(Almo / Irving Music Records – SP 8025)
プロデューサー:
1. After All
2. So Many People
3. Somebody Waiting
4. Time
5. The Drifter
6. We’ve Only Just Begun
7. Someday Man
8. Let Me Be The One
9. When Love Is Near
10. Do You Really Have A Heart
11. I Kept On Loving You
12. Out In The Country
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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