CDの売り文句として大袈裟に「衝撃的デビュー作」と書いてある事は珍しくない。(実際は、いつ衝撃が来るんだと言うまま終わるパターンが多いが)
しかし、彼の登場は間違いなく”衝撃的”であった。
Contents
ストーリー
最近(と言っても相当前か、、、、)で言う所のスーザン・ボイルと同じような扱われ方だ。
中身の素晴らしさと同じぐらい容姿云々の話が挙がってしまう所も・・・。
まったくAORを知らない、興味がない方でも曲や名前を聞けば思い出すであろう、クリストファー・クロス。
80年代に本作でデビューするやいなや、ジャケットにAORにありがちなポートレート的写真を載せなかったのが幸いしたのか、あれよあれよという間にグラミー賞を5部門も獲得。
AOR人気の立役者となり、アルバムは当時の女子大生・OLなどにはエア・サプライと共にマストな1枚となったようだ。
これほど「美声」という言葉が似合う人は他にいない。
しかし、その美し”過ぎる”声と愛らしいフラミンゴのジャケット、グラミー賞獲得で一躍時の人となったインパクトはかなり大きく当然次作に注目が集まる。
3年後めでたく2ndアルバムがリリースされるのだが、そこで初めて自身の写真をジャケットに掲載。
その中の1曲が某大物HMバンドにパクられる(しかも全米1位を記録)というオチ付き。
しかし問題はそんな事ではなく、爽やかなサウンドのイメージとかけ離れたヴィジュアルとのギャップから、多くのファンが冷めてしまった、という噂もあった。(日本にもそんなアーティストはいたなぁ)
裏を返せば、この1stアルバムは純粋に音楽のみで評価された、という事になる。
アーティストとしては、これ以上の喜びがあるだろうか?
本作を受けて映画「Arthur」のサントラにも参加。
Arthur’s Theme=邦題ニューヨークシティ・セレナーデという、とんでもない名曲を生み出す(全米1位)。
現在でもクリストファー・クロス=ニューヨーク・シティ・セレナーデというファンも多い。
89点
データ
1979年:アメリカ(Warner Bros. Records – BSK 3383)
プロデューサー:マイケル・オマーティアン
1. Say You’ll Be Mine
2. I Really Don’t Know Anymore
3. Spinning
4. Never Be The Same
5. Poor Shirley
6. Ride Like The Wind
7. The Light Is On
8. Sailing
9. Minstrel Gigolo
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