かのラーセン・フェイトン・バンドを結成する前のバジー・フェイトンとニール・ラーセンが在籍していたグループ。
70年代のプレAOR的なサウンドが特徴になった伝説のグループである。
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サウンドについて
本作発表は72年という事もあってAOR的観点から見ると完全に時代としては範疇を越えているが(あのニック・デカロのイタリアン・グラフィティでさえ74年発表)、それでもバジーの持つフュージョンライクなギターワークや、ニール・ラーセンの主張しすぎないシブいバッキングは充分AORに通じるものがある。
ソウルフルで力強いヴォーカルにカントリーチックなギターのアルペジオなどはアメリカ南部の泥臭さを連想させるが、バジーのトレードマークとも言える「軽くしなやかなカッティングとクランチサウンド」にエレピが散りばめられている所などは都会的で、それら反対の要素を上手くミックスしたのがフル・ムーンのサウンドである。
さらにリズムにも非常に凝っていて、⑤Midnight Passに代表されるようなポリリズムには、このバンドのストレートに聴かせない、拘りを感じてしまう。
それ故にフュージョン、AOR、ソフトロックなどの狭間にいるバンドであり、やや理解されにくい側面があるのは否定できない。
その後のラーセン・フェイトン・バンドで思いっきり「歌モノ」に挑戦し、見事に結果を出したのはご存知の通り。
そのラーセン・フェイトン・バンドで挑戦した路線の基礎はこの時代で既に固まりつつあったようだ。
良い例である⑥Need Your Loveが本作のトップ・リコメンド。
セクシーなサックスに華を添えるパーカッション、美しいコーラス・ワークなどは本作の中で最もAOR的感触を抱く楽曲である。
84点
データ
1972年:アメリカ(Douglas – KZ 31904)
プロデューサー:アラン・ダグラス
1. The Heavy Scuffle’s On
2. To Know
3. Malibu
4. Take This Winter Out Of My Mind
5. Midnight Pass
6. Need Your Love
7. Selfish People
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