AORにも白人黒人混成で爽やかなハーモニーと力強いコーラスワークを聴かせてくれるグループは存在するが、ソフト・ロックにもこのジェイ・アンド・ザ・テクニクスのような
昨今ちょっとしたリバイバル・ブームとなっているノーザン・ソウルの名盤である。
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サウンドについて
ジェイ・アンド・ザ・テクニクスはペンシルヴァニア州アレンタウンで結成された黒人リード・シンガー、ジェイ・プロクターを中心とする白黒混成7人グループ。
モータウンあたりの名盤と比べても遜色がない出来で鮮やかなサンシャイン・ポップとソウルのファンキーさが融合されているが、その中でも出身地からも想像が付くように、日本でもソフィスティケイトされたソウル・ミュージックの本場として有名なフィラデルフィア・ソウルの影響も垣間見れる。
その理由は何と言ってもプロデュースを担当したフィラデルフィア出身ジェリー・ロスの功績が大きい。
ガール・ポップ・グループからモータウンに影響を受けたサウンドを武器にバブルガム・ポップとMOR的なポップスの間を巧み行き来し、ヒット作品を次々に生み出す。
ソフト・ロック視点では同じくジェリー・ロスのプロデュースで制作したキースと対を成す1枚と言ってもいいだろう。
元々はボビー・ヘブが歌う予定だったが、本人が気に入らずにお鉢が回ってきた楽曲が全米チャート6位を記録したApples, Peaches, Pumpkin Pieであり、同じくスイーツシリーズの①Strawberry Shortcake、後に作曲家として夢名になるデニス・ランバート作の③Don’t Let It Go To Your Headやテンプテーションズ、スプリームスでお馴染みの⑥I’m Gonna Make You Love Meなど聴きどころが多い。
タイトル通り美味しい作品はソフト・ロックを代表するポップ・ソウルの名盤入り。
87点
データ
1968年:アメリカ(Smash Records – SRS 67102)
プロデューサー:ジェリー・ロス
1. Strawberry Shortcake
2. I Want You So Bad (I Can Taste It)
3. Don’t Let It Go To Your Head
4. If I Should Lose You
5. When Love Slips Away
6. I’m Gonna Make You Love Me
7. Still (In Love With You)
8. You Gave Me Somebody To Love
9. Girl I Want To Marry You
10. Dig A Little Deeper
11. Locked In (Your Love)
12. Mexico
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