幸か不幸か、歴史に名を残すぐらいの大名曲を生み出したが故に、どれだけクオリティの高い楽曲を量産しても、その他大勢的に不当な扱いを受けてしまい絶対に越えられない壁がある。
イギリスが生んだポップ・グループ、ジグソーもそんなグループの1つ。
ジグソー=スカイ・ハイ、スカイ・ハイ=ジグソー。
ところが!・・・・ところがである。
ジグソーの魅力というのはキャッチーなメロディーに流麗なストリングスが絡んだり、楽曲自体も尺が短い曲が多く、かなりポップである。
Contents
トップ・リコメンド
トップ・リコメンドに挙げるのも芸がないが、やはり外せないであろうアルバム・タイトルになっている①Sky Highは世界的な規模で誰もが知る名曲中の名曲。
私の世代ではメキシコの英雄、プロレスラーのミル・マスカラス入場テーマ曲として完全に刷り込まれているわけだが、それも冒頭に挙げた側面に過ぎない。
香港・オーストラリア合作アクション映画『The Man From Hong Kong』の主題歌として制作、日本でも100万枚以上売り上げたと言われるこのモンスター楽曲は時代が時代だけにディスコの定番楽曲にもなった。
ベースがポップスの黄金リズム(1、3拍目レガート+2拍目8分ウラで”ドードドー”という超王道8ビート)にも関わらず、細かく16ビートを刻み続けるハイハットのリズム・パターン、サビでの4ビート強調などがその要因である。(⑪Baby Don’t Do Itでは、これまたディスコの王道パターン、オープン・クローズのハイハットのリズム・パターンをチョイス)
サウンドについて
マスク同様甘いハイ・トーン・ヴォイスの持ち主デス・ダイヤー(Vo,Dr)は女性BGVと相性が良い。
そしてギタリスト、トニー・キャンベルはなかなかの曲者で大体の楽曲で16ビートのカッティングを披露している点に注目だ。
今でこそ、シティ・ポップスやAORでは定番のプレイだが、この当時白人ギタリストがソウル・プレイヤー顔負けのファンキーにワウなどのペダルも駆使してバッキングを担当するというセンスは珍しい。
それもアメリカではなくイギリスのギタリストが、だ。
シンプルにバンドとしての屋台骨であるギター、ベース、ドラムに、アナログ・シンセ中心のキーボード、プラスしてストリングスが絡むのがジグソーのサウンド。
ポップ・ロック・バンドとして非常に優秀で、ソフト・ロックという枠組みに捉われず純粋に良い曲、70年代のアナログなバンド・サウンドが楽しみたい方へオススメしたい。
Sky High目当てじゃなくても、相当楽しめるはず。
もちろん、今までSky Highのみで聴き終わっている方も改めて再評価を!
92点
データ
1975年:オーストラリア(Splash Records – PS.1000)
プロデューサー:クライヴ・スコット、デス・ダイアー
1. Sky High
2. While You Wait
3. Lost And Found
4. Stop The Show
5. I Thank You
6. Tell Me Why
7. Back Again
8. Call Collect
9. In Between The Loving
10. Mystic Harmony
11. Baby Don’t Do It
12. One Step Too Far
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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