思わず人の名前かと思うようなバンド名が特徴のトビー・ボーの3作目。
70年代から活動し、当初は5人組でもっとアーシーなカントリー寄りだったが、本作ではリーダーであるバルデ・シルヴァのみを残しサウンドも爽やかに。
Contents
サウンドについて
ストリングスとサックスが眩しい②If I Were Youで、お馴染みのAORマナーを守ったビートを奏でるのはジェフ・ポーカロ&デヴィッド・ハンゲイトのTOTOコンビではなく、ここではジョー・シメーイ(B)とスティーヴ・ターナー(Dr)の二人。
なるほどレベルが高いわけだ。
他にもジョン・ホッブス(K)、ビリー・ジョー・ウォーカーJr.(G)などビーチ・ボーイズ周辺で活動するメンバー・・・・というよりAORファンには「ジョー・シメーイ・バンド」の方が通じるか。
最近では元シカゴのピーター・セテラのベーシストとして来日するなど日本のファンにも比較的有名なミュージシャンである。
その他アーニー・ワッツ(Sax)が参加している点も挙げておきたい。
彼のソロを聴くとさすがの存在感だなと思ってしまう。どんなバンド、どんな楽曲でも実に溶け込んだアプローチをするプレイヤーなのだ。
さて、肝心のトビー・ボーのトピックといえばアルバム・タイトル曲④If You BelieveIntroでのギター、コーラスでの爽やかなバック・グラウンド・ヴォーカルのハーモニー。
ピアノとオルガンのアクセントにリズム体が絡むビートの効いた⑦Give Me A Sign、16ビートのカッティングにエレピをフィーチャーした、こちらもAORの王道路線⑨As Far As I Can Seeとトップ・リコメンドに挙げる曲を迷ってしまうほど。
とんでもないヒットを飛ばしたわけではないのに、楽曲ごとのクオリティが高く隙がない。所謂捨て曲が存在しない素晴らしいアルバムだ。
ジャケットのカラーリングが示すように一聴しただけでカリフォルニアの青い空、西海岸を思い出す、まさに一般的な「AORとはこんなサウンド」とでも言いたくなるような申し分ないサウンド・プロダクション。
AORの中では名盤と言える作品だろう。
88点
データ
1980年:アメリカ(RCA Victor – AFL1-3575)
プロデューサー:ジェリー・フラー
1. Could It Be Love
2. If I Were You
3. One Needs Another
4. If You Believe
5. Ships In The Night
6. Little Miss American Dream
7. Give Me A Sign
8. You Caught Me With My Love Down
9. As Far As I Can See
10. My Dream Lover
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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