AORには珍しい女性ヴォーカリストで”ロック”を感じさせるアルバム。
ロマンティック・ハードネスというような言い方をするが、このパティ・ウィーヴァーはまさにポップに纏め上げられたロック・サウンドをバックに堂々と歌い上げるヴォーカリストの一人だ。
Contents
サウンドについて
ディストーションが利いたギターは心地よく歪むが、ハード・ロックのようにギンギンなサウンドを前面に押し出しているわけではない。
プロデュースこそスティーヴ・バリの名前になっているが中を見れば明らかなマイケル・オマーティアン(K)の力によるところが大きいであろうキーボードはギターと双璧を成す。
ロックなギターに対してブロック・コードで8ビートを刻むピアノなどはこの時代(80年代)一世風靡したスタイルでAORのみならず、ポップスでも多用されたスタイル。
加えてキラキラしたシンセを所々に配置していることや程よくヘヴィなドラムとベース、フォー・リズムのバランスが絶妙で、AORのロック=ロマンティック・ハードネスを体現している。
全てが熱い!
ヴォーカルのパティの歌い方もなかなかコッテリしているのだが、リバーブ(エコー)のかけ方など時代的なものもあってなかなかエネルギッシュな歌声に仕上がっている。
ずば抜けたヒット曲があるわけではないし、所謂キラー・トラックがあるわけではない、この手のアルバムにトップ・リコメンドは不要でスカッとした気分になりたい時などアルバムをトータルで聴くと良いだろう。
参加メンバー
かなり豪華な布陣で先ほど挙げたマイケル・オマーティアンを筆頭にエイブラハム・ラボリエル、マーク・レオナルド(B)、ジェフ・ポーカロ、マイク・ベアード(Dr)、マーティン・ウォルシュ、ハドリー・ホッケンスミス(G)、パウリーニョ・ダ・コスタ、スティーヴ・バリ(Per)等。
長らく廃盤だったが2016年の再発企画で再び入手可能になった。
71点
データ
1982年:アメリカ(Warner Bros. Records – BSK-3665)
プロデューサー:スティーヴ・バリ
1. One Love Too Late
2. Somebody’s Gonna Get Hurt
3. Shot In The Dark
4. I Wanted It All
5. Part Time Man
6. It’s Your Move
7. Don’t Want A Heartache
8. Line Of Fire
9. The Best Is Yet To Come
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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