ソロ・デビュー前は、あのスティーリー・ダンの2人、ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーとグループを組んでいたテレンス・ボイラン。
本作はアサイラム・レコードから発表されたファースト・ソロ・アルバム(通算2作目)である。
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サウンドについて
レーベル・カラーに合わせたかのようにサウンドの方向性は爽やか路線のウエスト・コースト・サウンド。
邦題「リリシズム」=叙情主義とは、なかなか良い所を突いている。
発表当時はジャクソン・ブラウンを引き合いに出されていたようだが、こちらはもっと柔らかい印象。
少し甘いメロディにコーラスワーク、洗練されたコード・進行などAORの要素も充分加味されている。
これにカントリーの要素が入ってくればイーグルスサウンドの出来上がり。
ウエスト・コースト・サウンドは何と言ってもアコギが命。
そういう意味ではかなり特徴があるサウンドなので、好きな方はハマる内容だろう。
テレンスのヴォーカル自体は技巧派でも直球派でもない、ビターで味のあるタイプ。
参加メンバー
参加メンバーはスティーヴ・ルカサー、ディーン・パークス(G)、デヴィッド・ペイチ、ジェイ・ワインディング(K)、チャック・レイニー、リー・スクラー、ボブ・グラウブ、ウィルトン・フェルダー(B)、ジェフ・ポカーロ、ラス・カンケル(Dr)等、その他ドン・ヘンリー、ティモシー・シュミット、アル・クーパー、そして盟友ドナルド・フェイゲンも参加。
プロデューサーにはテレンスの実兄であるジョン・ボイランが担当。
余談だがスティーヴ・ルカサーの初レコーディング作としても有名なアルバムである。
さすがにまだプレイ自体は初々しい。
72点
データ
1977年:アメリカ(Asylum Records – 7E-1091)
プロデューサー:テレンス・ボイラン
1. Don’t Hang Up Those Dancing Shoes
2. Shake It
3. Sundown Of Fools
4. The War Was Over
5. Shame
6. Hey Papa
7. Where Are You Hiding?
8. Rain King
9. Trains
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