なぜか寒い時期に聴きたくなるサウンドというものがある。
今日ご紹介するスミス・コネクションのようなソウル・ミュージックの中でも「スウィート・ソウル=甘茶ソウル」と形容されるような文字通り甘々でしっとりとしたサウンドはピッタリの1枚。
飛行機の前で写るジャケットが、まるでAORで言うところのエアプレイを彷彿させる。
アルバムとしては唯一となるが、スウィート・ソウルのコンピ盤には必ずと言ってもいいほど名前が挙がってくるコーラス・グループだ。
ザ・スミス・コネクションはデトロイト出身で、その名のとおりスミス3兄弟からなるグループでこのレコーディング当時まだ10代。
子供から大人へ移り変わる多感な時期の歌声だけに、どこかまだあどけなさが残る雰囲気も感じられるが、ファルセットを多用したコーラス・ワークやストリングスを纏い、リヴァーヴをたっぷり塗して仕上げられた曲調が大人びていることもあり、年齢を感じさせない印象。
ストリングスを大々的にフィーチャーしたソウルといえばフィラデルフィア・ソウル(フィリー・ソウル)が一般的だが、こちらはあくまでも”泣きのライン”とも言える物悲しいメロディが主体。
突き抜けた明るさを持つフィリーの”陽”に対して、こちらは”陰”といえよう。
アルバムの内容としては全曲がスウィート・メロウでミディアム、スローテンポの楽曲構成。
ハイ・スピードの疾走感溢れる楽曲などは皆無である。
デトロイトらしくリズム体(ドラム&ベース)がしっかりと鳴っており、弾むようなリズムを奏でている曲も多い。
Contents
トップ・リコメンド
どうしてもここでフィーチャーしなければならないのがカーペンターズのヒット曲としてもあまりに有名なロジャー・ニコルス作の⑧Rainy Days & Mondays。
お馴染みのメロディはそのままに、ここでもストリングスが大きくフィーチャーされ、泣きを誘う。
とかくこの1曲で語られがちだが、改めて強調しておきたいのが仮にこの曲が収録されていなかったとしても、アルバムの質は落ちないほど聴き応えのあるクオリティであるということ。
後にラヴ・スミスとして新たにアルバムを発表する。
81点
データ
1972年:アメリカ(Music Merchant MM 105)
プロデューサー:ロナルド・ダンバー
1. The Day You Leave
2. I’ve Been In Love
3. I Can’t Hold On Much Longer
4. Under My Wings
5. Wish I Had You
6. ‘Til There Was You
7. My World Is Empty Without You
8. Rainy Days & Mondays
9. I’ve Come To Stay
10. Angel Girl
11. You Ain’t Livin’ Unless You’re Lovin’
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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