AORのみならず、アメリカン・ポップスを代表するプロデューサー、デヴィッド・フォスター。
既に当ブログでも幾度となく登場しているので、さすがに名前ぐらいは記憶している方も多いと思う。
手がけたシンガー、グループは数知れず。10回以上グラミーで受賞しており、実績に関して今更説明など不要だろう。
そのフォスターお抱えシンガーだったのが、このウォーレン・ウィービーである。
ウォーレン・ウィービー、恐らく一般的な知名度に関しては皆無に等しいと思う。
それもそのはず。
彼の活動履歴はフォスター関連、作曲家達の楽曲にガイドとしてヴォーカルを入れていたことが大半を占める。
言わばシンガーが本番に臨む際のレコーディング時に耳にしている「デモ」を歌っていたのがウォーレン・ウィービーの声という事だ。
故に自分名義の作品をリリースしたり、積極的にライヴを行うなどの表立った活動を目にする機会はほとんどない。
しかし、一度でも彼の歌声を聴けば、その美しさに感動を覚える方も多いはず。
あまりの素晴らしさにバート・バカラックをはじめスティーヴ・ドーフ、トム・スノウといった大物ソングライター達の楽曲にリード・シンガーとして起用されたり、日本では機動新世紀ガンダムXのエンディング・テーマ曲「HUMAN TOUCH」を歌っていたことから、一部のアニメ・ファンにはお馴染かもれない。
Contents
サウンドについて
シンガーの歌いっぷりを褒める際に、よく「声が伸びる」という言い方をするが、まさに彼の声こそ「伸びる」を体現した唯一無二の声。
90年代にデヴィッド・フォスターが来日してライヴを行った際に、同行してステージに上がっている貴重な映像が残っているが、巨漢とも言えるその見た目とは相反して優しい歌声に初めて見た時は思わず反応したものだ。
本作に関しては完成された楽曲を収録した純粋なアルバム作品ではないが、そこはただの寄せ集めデモ曲集としてリリースされた作品と全く比べ物にならないほどのクオリティという事は断言出来る。
14曲中6曲でフォスター、ドーフ、バカラック等の作品で歌うテイクも収録されているが、8曲は初収録となる蔵出しテイク。
残念ながら1998年に45際の若さでこの世を去ってしまい、2度とその歌声を生で聴く事は出来ないし、新しく音源が発掘されない限り新作が出る事もない。
だが、こうして彼の歌声だけをフル・アルバムで堪能出来る作品があるというだけでも大変貴重なので、全世界1000枚限定の即完売作品だったが、中古市場などでも見かけた際はぜひ入手していただきたい。
「ヴォイス・オブ・AOR」はバラードを歌わせたら天下一品の切れ味。
99点
データ
2018年:スペイン(Contante & Sonante – CSCD-0218)
プロデューサー:デヴィッド・フォスター、スティーヴ・ドーフ、トム・スノウ他
1. The Colour Of My Love
2. Live Each Day
3. Never Take That Chance Again
4. Love Made Me Wait
5. A Little Thing Called Life
6. The Echo Of Your Whisper
7. You’re Welcome In My Life
8. Spend A Little Time With You
9. 17 Years
10. Nothing That I Wouldn’t Do
11. The Day I First Saw You
12. Lorelei
13. Don’t Tell My Heart
14. Make A Wish
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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