1965年リリースのデビュー・シングル「You Were on My Mind」で全米チャート第3位に入るという大ヒットを記録。
順風満帆なスタートを切ったかに思われた。
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サウンドについて
このセカンド・アルバム『MAKE SOMEONE HAPPY』ではバンドの顔とも言えるヴォーカル、ビバリー・ビヴァンスが在籍した最後のアルバムとなる。
サイケデリック色漂うジャケットだが、中身はフォーク・ロック・グループそのもので、激しさとは無縁である。
コーラス・ワークも多用されており、日本でいうところのグループ・サウンズのようだ。
唯一のサイケ調フォーク・ロック曲である②High Flying Bird、ボッサ調のタイトル曲③Make Someone Happyや、ミュージカル『West Side Story』のカバー⑤Somewhereなど、曲調としてはヴァラエティに富んでいるとも言えるが、ツライ曲も多い。
ソフト・ロック特有のサンシャイン・ポップとか、ソルト・ウォーター・タフィーのようなバブルガム・ポップを想像してしまうと厳しいものある。
明るさではなく暗さが特徴的なので、それらのサウンドとはスタイルが真逆なのだ。
その他、ヤングブラッズの①Let’s Get Together、やルビー&ロマンティックスの⑧Our Day Will Comeも収録。
そしてなぜか⑩にマーヴィン・ゲイの名曲What’s Goin’ Onなども。
このようにオリジナルだけでなくカバーの割合も多く占めるのだが、アルバム全体を通して掴み所のない作品というのが印象。
ジャケットからはすごく美味な作品を想像してしまうが・・・。
涼しげでしっとりと・・・癒しやリラックス効果を求めてBGM的に流す分にはありだと思うが、アルバムを通してまとまりが欲しい作品だった。
60点
データ
1968年:アメリカ(A&M Records – SP 4138)
プロデューサー:フランク・ウェーバー
1. Let’s Get Together
2. High Flying Bird
3. Make Someone Happy
4. Five Will Get You Ten
5. Somewhere
6. What Do I Do Now?
7. The First Time
8. Our Day Will Come
9. Poet
10. What’s Goin’ On
11. The Inch Worm
12. You Let A Love Burn Out
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