ウエストコーストを代表するバンドと言えばイーグルスとドゥービー・ブラザーズと相場は決まっている。
それまでもグレイトフル・デッドやジェファーソン・エアプレイン、ソロになるとジャクソン・ブラウンやリンダ・ロンシュタットといったところが有名だが70年代のバントとなれば、まずこの2つのバンドが真っ先に名前が挙がるだろう。
そして両バンド共にメンバーそれぞれがスタジオ・ミュージシャンやバンドで名を上げたプレイヤーが多く揃っている。
今回ご紹介するこのアメリカン・フライヤーも、そんな実力者達が集まって出来たスーパー・グループの1つ。
Contents
メンバー
シンガー・ソングライターとしてアルバム発表がたったの3枚のみ(70年代に2枚と2015年に1枚)ながら日本にも熱狂的なファンが多く、リンダ・ロンシュタットやリタ・クーリッジ、ボニー・レイット等が作品をカバーしたエリック・カズ(Vo,K,Harmo)、そのエリック・カズとのコンビでも作品を発表、カントリー・ロック・バンドのピュア・プレイリー・リーグにも在籍し、後にリトル・フィートに加入するクレイグ・フラー(Vo,G)、アル・クーパーと活動を共にし、ブラス・ロック・バンドのブラッド・スウェット&ティアーズを結成したスティーヴ・カッツ(Vo,G,Harmo)、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドに在籍していたダグ・ユール(Vo,B)と実力派の4人。
アディショナル・ミュージシャンとしてリーランド・スクラ―、スコット・エドワーズ(B)、ジョー・サンプル、ラリー・カールトン(G)等が参加し、プロデュースはなんとジョージ・マーティンが担当。
それぞれが歌えるソングライターなので、中心人物であるエリック・カズ以外のメンバーも2〜3曲を書いているのだが、1枚のアルバムの中に4人それぞれの曲がバランスよく入っているという作品もかなり珍しい。
それも方向性がバラつかず、統一感を保ったままという点も見逃せないポイント(これがなかなか難しい)。
この辺りが各々が実力者である証拠。
サウンドは典型的な「ウエストコースト・サウンド」そのものである。
綺麗なメロディと4人で織り成すハーモニーがブレンドされ、管・弦楽器のアレンジはジョージ・マーティンの仕事だろう。
そうして出来上がったサウンドはウエストコースト・サウンドが好きな方以外にAORファンにも充分アピールする内容。
トータルで聴かせるアルバムだが、トップ・リコメンドとして推したいのはリンダ・ロンシュタットが歌ってヒットしたエリック・カズ作のセルフ・カバー⑧Love Has No Pride。
スーパー・グループの宿命か、バンドは次作発表後に解散。
実に惜しいが、その後エリック・カズ&クレイグ・フラー名義で素晴らしいアルバムを発表している。
86点
データ
1976年:アメリカ(United Artists Records – UA-LA650-G)
プロデューサー:ジョージ・マーティン
1. Light Of Your Love
2. Such A Beautiful Feeling
3. Back In ’57
4. Lady Blue Eyes
5. Let Me Down Easy
6. M
7. The Woman In Your Heart
8. Love Has No Pride
9. Queen Of All My Days
10. Drive Away
11. Call Me, Tell Me
12. End Of A Love Song
モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!
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