夏に聴きたいAOR第4弾。
ハワイを代表するサーフ・バンド、カラパナのメンバーであったマッキー・フェアリーが脱退後に組んだ自身のバンドの1stで78年発表。
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サウンドについて
AORファンだけでなく、フリーソウルファンにもウケた事が納得のグルーヴィーで甘くとろけるサウンドが一番の特徴。
この頃のマッキーはキレキレで溢れんばかりのアイディアがあったのだろう、優れた才能を如何なく発揮している。
ソウルあり、ジャズあり、フュージョンあり、ブラジリアン、地元ハワイアンと様々な要素をブレンドしてエレピで包む、マッキーお得意のメロウ・フロート仕立て。
この手が大好きなクラブDJも黙って皿を回すしかありません。
難を言えば、アナログお越ししてそのままのような音質を何とかして頂きたかった物である。
色々なノイズは入っているわ、ピッチが一瞬よれる所はあるわ、これだけ内容が素晴らしい作品の評価に影響を及ぼしかねない音にはリスナーとしてはガッカリ。
やたらと音圧を上げるよりも愛着を持って最低限の仕事をして頂きたいものである。
聴きどころ
ヴォーカルは飲み頃のホット・ミルク・ティーのように甘く優しい。
正直言って、サガワ的にはカラパナよりも圧倒的にこちらの方が好み。
リコメンドの必要がないぐらいトータルで聴いて頂きたいアルバムである。
程よくホットで適度にファンキー、そのさじ加減がぴたりとハマっている素晴らしい作品。
残念ながら99年に亡くなってしまったマッキー・フェアリー。
もう2度と彼の新作が出る事は無いと考えると実に寂しい。
ハワイアンAORの神髄、ここにあり。
88点
データ
1978年:アメリカ(Rainbow Records – RRS 1069)
プロデューサー:ブライアント・フェアリー Jr.(マッキー・フェアリー)
1. You’re Young
2. Catherine
3. Lullabye
4. I Remember You
5. A Million Stars
6. My Hands Do Play
7. It Takes Two
8. Interlude In Mood
9. Powerslide
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