Carole Bayer Sager / …Too

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Sagaworld Remaster CD Review
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長らく廃盤であった時期が続いたキャロル・ベイヤー・セイガーによる2ndアルバム。

シンガーというよりもバート・バカラックの奥方として作詞家の印象が強い。

パートナーもバカラックのみならず、ブルース・ロバーツやピーター・アレンといったAORではお馴染みのシンガー・ソングライターとの共作も多く、クリエイターとしても注目すべき点は多い。

彼女の最高傑作は次作『Sometimes Late At Night』というのが相場だが、1stアルバム同様、本作も外せない1枚。

歌の上手さで勝負するタイプではないが、アンニュイで儚い歌声は例えば①To Make You Smile Againに代表されるようにジャジーな雰囲気の楽曲とも相性が良い。

ドン・コスタのアレンジが冴える1曲だが雰囲気的には終盤から締めに聴きたくなるのは私だけだろうか。

Contents

トップ・リコメンド

そしてトップ・リコメンドである②It’s the Falling in Loveはデヴィッド・フォスターがプロデュースするこの曲はクインシー・ジョーンズがプロデュースした『Off the Wall』でマイケル・ジャクソンがカヴァー(こちらのメンバーもマイケルの作品だけあって豪華)するなど注目された曲である。

バックを務めるメンバー達のテンションの高さがそのまま楽曲に反映されているかのような出来映えで、この曲のためだけに本作を購入しても損はない。

冒頭からビル・チャンプリンとマイケル・マクドナルドという2大ブルー・アイド・ソウル・シンガーが揃い踏みのコーラス・ワークが光り、終盤ではデヴィッド・ハンゲイトのベースがスラップ+ダブル・ストップと大爆発する。

私の贔屓目なくしても、彼を”TOTOで聴ける地味なベーシスト”としか思っていない連中は評価を改めるべきだろう。

ギターで参加している同じTOTOのスティーヴ・ルカサーが霞んでしまうほどだ。(却ってそれはそれで、ルカサーが良い仕事をしているということでもある)

続く③Peace In My Heartはポップなメロディとストリングスが印象に残るミディアム・チューン。

④Shadowsには作者として”あの”アリス・クーパー(グラム・ロック、ハード・ロック界の重鎮とも言える大ヴェテラン)の名前も見える。これはデヴィッド・フォスターが彼をプロデュースした関係での繋がりだろう。

⑤You’re Interestingはエレピが切ないのが特徴で、こちらはピーター・アレンとの共作。

⑧I Don’t Wanna Dance No Moreはデニース・ウィリアムスあたりが歌っていそうな人力ファンキー・ディスコ・チューン。

それもそのはず。こちらもフォスター絡みでブラス・アレンジにはジェリー・ヘイ、さらにはルカサーに加えて、この曲ではジェイ・グレイドンも参加はデニース・ウィリアムスと共通するメンバーによる制作。

明るくノリの良い楽曲はアルバム唯一だ。

全体的にピアノやエレピの鍵盤を中心にストリングスが配置されたリラックスして聴けるポップス。

ボソボソと歌うキャロルのスタイルはハマると癖になりそうな魅力がある。

バート・バカラックと共にアメリカン・ポップスを支えた人なので、当然参加しているメンバーの豪華さが凄いことになっている。

参加メンバー

リー・リトナー、スティーヴ・ルカサー、キム・ハッチクロフト、ラリー・ウィリアムス、リッチー・ズィトー、ジェイ・グレイドン(G)、デヴィッド・ハンゲイト、リー・スクラー(B)、エド・グリーン、ジム・ゴードン、ラス・カンケル、ジム・ケルトナー(Dr)、デヴィッド・フォスター、クレイグ・ダーギ(K)、メリサ・マンチェスター、ビル・チャンプリン、ブレンダ・ラッセル、ブルース・ロバーツ、デヴィッド・ラズリー、ルーサー・ヴァンドロス(BGV)、ニノ・テンポ(Sax)、ジェリー・ヘイ(Trum)、ドン・コスタ、デヴィッド・キャンベル(Arr)等

これだけのメンバー、現在ではまず集まることはない。

名前を見るだけでも溜息が出てしまうほどの豪華さである。

主人公であるシンガーだけに依存せず、バックのミュージシャンが盛り立てている内容からしてAORらしいアルバムだ。

物憂げなジャケットも堪らない!

 

83点

 

データ

1978年:アメリカ(Elektra – 6E-151)

プロデューサー:ブルックス・アーサー

1. To Make You Smile Again
2. It’s The Falling In Love
3. Peace In My Heart
4. Shadows
5. You’re Interesting
6. There’s Something About You
7. It Doesn’t Add Up
8. I Don’t Wanna Dance No More
9. One Star Shining
10. I’m Coming Home Again

 

モッズ野郎サガワトモユキが参加するポップスバンド、ザ・ナイト・フライヤー(通称:ナイフラ)関連ページはこちらからどうぞ。60’Sアメリカン・ポップス、フレンチ・ポップス、AOR、MOR、シティ・ポップス、ソフト・ロックファンへ贈る!!

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